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崩壊した世界で刑部姫とこの先生きのこるにはどうしたらいいですか?
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最終章『ふたりで…』
崩壊した世界で刑部姫とこの先生きこのるにはどうしたらいいですか?
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を叶えることなく死ぬから。











「…は?」

迫る弾丸、
しかしそれは、俺を貫くことなく途中で真っ黒い何かに阻まれた。

「な、なんだよこれ…!」

羽ばたく何かが密集した、黒い塊。
それは俺の盾となり、全ての弾丸を弾いたあと霧散し

「な、なんだこれは!?」
「貴様ァ!まさか本当に奥の手を隠し持っていたのか!!」
「いや持ってねーよ。あれハッタリだっての。」

武装集団達の腕を切り裂き、銃を落とし、次々と無力化させる。
あちらは何が起きてるのか全く理解が追いつかないと思うが、実は俺も理解が追いついてない。
だって、

「んなわけ…ねーよな…なぁ!」

奴らを襲う黒い塊、
キーキーと甲高い声で鳴くそれはよく見れば蝙蝠。
それに生き物の蝙蝠じゃない。
”折り紙”で出来た蝙蝠だ。

「…!」

そして奴らを適度に痛めつけた後、折り紙蝙蝠は俺の前に集合すると密集し、人型のようになる。
そこに現れたのは…目の前に立っているのは、信じられないが…

「…お前…お前!」
「助けに来たよ。まーちゃん。」

刑部姫だった。

「お前…どうして…!」
「死んだはずじゃ…!?って言いたいんでしょ?まぁその辺は色々あったというかなんというか…話すと長くなっちゃうんだけどね…?」
「お前この野郎!!!!」
「!?」

身体が先に、いや、勝手に動いてた。
もういない、もう会えないと思っていた刑部姫に、気がついたら抱き着いていた。

「まーちゃん!痛い!痛いよ!」
「お、お…おっきーだ!」
「うん。そうだよ。姫は姫、名探偵まーちゃんの刑部姫だよ。」
「そうだよなぁ…そうだよなぁこの乳ィ!」
「つかまないで!!」
「このむっちりモモォ!」
「つままないで!!」
「この腹ァ!!」
「ぎゃああ!!」
「紛うことなき…正真正銘本物のおっきーじゃねーか!!」

体全体を確かめるも、ここにいたのはおっきーだ。
他の誰のもんでもない、俺の…俺の相棒のおっきーだ。

「貴様らァ…!」
「ほら!まーちゃん!敵!敵!」
「あ。」

と、まぁ久しぶりの再会にセクハラ紛いのことしてたら敵さん方が怒りの表情でこちらを見ているではないか。

「じゃあ…素直に再会を喜んでる暇はなさそーだな!」
「え!?」

今ならおっきーもいて百人力!!
というわけにはいかない。
俺はおっきーをお姫様抱っこし、180度ターン。

「まーちゃん!?どうすんの!!」
「逃げるんだよーッ!それとお前…なんか前より重くね?」
「それは気のせいだからね!!!」

前に持った時より多少の違和感を覚えつつ、俺はそのまま反対方向へと駆け出した。
そう、宙へと
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