初めての・・・
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な相談があった時、お前たちにはやってきてほしくない。そうじゃなければ、俺たちはお前たちを殺しかねないからな」
その目は紛れもない本気の目をしている。後ろの二人も同様に、こちらを鋭い目付きで見据えていた。
「・・・それはできません」
「え?」
一瞬の沈黙の後、震える体を抑えながらようやく声を振り絞る。それに目の前の三人にも、困惑しているみたい。
「私たちは必ず力をつけてきます。次は必ず・・・全員であなたたちを倒してみせます」
本当は今すぐにでも彼らを倒したい・・・でも、今の私にそんな力はない。皆さんの命を優先することが今の私にできる最善の手段だと思う。でも、次は絶対にこの人たちを止めてみせる。
「お前・・・」
「いいよ、別に」
私のこの言葉にオレンジ髪の少年が飛びかかってこようとしましたが、前に立つ少年がそれを止めました。
「今日のところは見逃すが、次はない。今のうちに考えを改めておくことだ」
そう言うと、三人は背を向け、どこかへと瞬間移動してしまいます。それを見て、張り詰めていたものが切れてしまった私は、その場に座り込んでしまいました。
「はぁ・・・すみません、皆さん・・・」
倒れている皆さんを見ながら、そんな言葉が漏れ出る。自分の力のなさと不甲斐なさに、悔しさが止まらない。
「街の人を呼んでこないと・・・」
私一人では皆さんを運ぶことはとてもできない。依頼を完遂できなかったせいで気が引けるけど、街の人たちにお願いして皆さんを運んでもらうしかない。
私はフラフラとした足取りでゆっくりと街へと向かって歩いていきます。
その翌日、フィオーレ中を駆け巡ったそうです。【妖精の尻尾最強チーム・クエスト失敗】という大ニュースが。それは私たちが初めて経験する出来事でした・・・
第三者side
「なぜ見逃したのですか?バーン様」
先程までいた場所とは全く違う景色。炎が猛るその場所に還ってきた彼らは、ある場所へと向かっていた。
「他所の世界の住民を殺してしまったら、さすがの俺でも殺されかねない。もしかしたらあの方にも責任問題が及ぶかもしれないからな。ったく・・・勝手なことしやがって」
「「す・・・すみません・・・」」
納得行かない表情を浮かべていた二人だったが、最後の言葉に返す言葉もなくなる。しかし、バーンはそんなことを気にも止めなかった。
「まぁいい。ずいぶん遊ばせてもらったからな。ほとぼりが冷めるまでは休むことにしよう」
そんな会話をしながら三人は進んでいく。しばらくすると、目的の屋敷の前に着いた彼らは、背中から翼を出し、中へと入る。
「お久しぶりです、
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