第6節「装者達の黄昏」
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くのか!?」
二人の後を追い、流星も走り出していた。
「わ、わたしも行きます!暁さんたちだけじゃ、心配ですからッ!」
スマホを片手に、セレナも走り出す。
飛鳥は少し悩んだ末……
「ああもうッ!行けばいいんだろ!」
4人の背中を、全力疾走で追いかけて行った。
ff
「シンフォギアが……ぐ、ううッ……あッ!?」
クリスのイチイバルは、あっという間に砕け散り、ひび割れたコンバーターが地面に転がる。
「クリスッ!!」
倒れるクリスを抱き留める。
気を失っただけで、幸い怪我はないようだ……よかった、無事で──
「え……?」
ノイズにギアが破壊された、という事実に驚くあまり気付くのが遅れたが……腕の中のクリスは、一糸纏わぬ姿でぐったりしていた。
シンフォギアを纏う際、元々着ていた衣服は量子化され、ペンダント内に収納されているらしい。
通常、シンフォギアが解除されれば、それに伴い衣服も実体化されるという仕組みのはず。
しかし、今のクリスは衣服が戻っていない。
つまり──さっきので、クリスのギアコンバーターが機能不全に陥ったという事に他ならない。
「どういう……事だ……!?」
クリスを抱いたまま、俺は背中越しに黄色い女……エルフナイン曰く、レイアという名の自動人形を睨みつける。
レイアは街灯の上から飛び降りてくると、余裕に満ちた表情でポーズを取った。
「……世界の解剖を目的に作られたアルカ・ノイズを兵器と使えば──」
「シンフォギアに備わる各種防御フィールドを突破することなど容易い……」
「アルカ・ノイズ……だと……!?」
こいつら、錬金術師が作ったノイズだってのか!?
人間以外も分解できるようになった、って事かよ……クソッ!俺達シンフォギア装者に対する初見殺しが過ぎんだろッ!
それに、まずい……。イチイバルを失ったって事は、クリスはこれ以上戦えないどころか、このままだとノイズ達の攻撃に生身を晒す事になるッ!
どうする……?アキレウスの脚なら、この場を逃げきる事は可能だ。
だが、アルカ・ノイズを野放しに撤退は出来ねぇ。何しでかすか分かんねぇからだ。
翔たちの加勢は期待できない。翼さんはイギリスで、しかもレイアの仲間と戦っている。
奏さんは、風鳴司令の静止を振り切ってでも出撃して来そうだけど、今から出たんじゃ間に合わない……。
この状況を切り抜けるには、せめてあと一人は装者が居ないと──
「次なる仕上げは、次なるキャストに──」
「や、やらせませんッ!」
「エルフナイン……ッ!」
気がつくとエルフナインが、クリスを抱える俺とレイアの間に、両手を広げて立っていた。
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