参加者VS怪物たち
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この世界にいる人はいるのかな?」
可奈美がビーストに尋ねた。
だが、ビーストは首を振る。
「さあな。誰とも会ってねえ。そっちは?」
「フェイカー……トレギアってやつと会った」
「フェイカー?」
「新しいサーヴァント。手駒って言ってたし、少なくともあの怪物たちはトレギアの息がかかってると思う」
「があ……毎度毎度、敵強すぎねえか?」
「それは同感」
ウィザードがそこまで言ったところで、怪物たちは、それぞれウィザードたちへ襲い掛かろうとした。
だが。
龍の咆哮。
「あれは!?」
同時に、空を泳ぐ無双龍。
ドラグレッダーと呼ばれる龍が、体で巻き付いた何かを戦場に突き落とした。それは、崖の上のムンクの怪物を巻き込み、地面へ雪崩れ落とす。
「何だ?」
ムンクの化け物を巻き込んでしまった、新しい怪物。
岩石でできた、口からヘビのような部位を持つ四つ足の怪物だった。
「皆!」
そして、近くの遺跡より姿を現した龍騎。
龍騎はウィザードの隣に降り立ち、戦場を一望する。
「な、なんだこの状況!?」
「真司……お前もここにいたのか」
「ああ。あれ? 俺、ミラーワールドにいたはずなのに、お前と同じ世界にいるのか」
「ミラーワールド?」
「あの岩みたいなのが、鏡の中にいたから戦ってたんだけどな……まあいいや」
あまり考えず、龍騎もまた身構える。
「取りあえず、アイツらを倒せばいいんだよな?」
「そうなるかな。四対四……トレギアがどこにいるのかが気になるけど、今はこいつ等に集中しよう」
ウィザードの言葉に、龍騎は「っしゃあ!」と気合を入れた。
「可奈美ちゃん。可奈美ちゃんはここで、紗夜さんといて」
「分かった! 紗夜さん、私から離れないでください」
「……ええ」
紗夜は、右手で左手を抑えた。
可奈美が彼女の前で盾になったことを確認して、ウィザードたちは四体の怪物たちへ駆けだした。
その時。
「______________________」
耳をつんざく震動。
それは、悲鳴のようだった。
見上げれば、青白い光線が、真っ直ぐ天へ伸びていく。さらに、その光線の中には、齧歯類___つまり、ネズミ___のような姿の怪物が、その姿を消失していく様が見て取れた。
「なんだ……あれ?」
その光線が収まった。
すでにネズミの化け物は完全にその姿を消滅させ、分子一つも残っていない。
同時に、四体の怪物たちは騒ぎ出す。
やがて、ウィザードたちには目もくれず、光線が発射された方角へ足を向けた。
「何だ?」
だがその答えは、すぐに崖の上に現れた。
オーロラの空をバックに現れる、赤い人影。
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