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八条学園騒動記
第六百二十三話 茶道の部室へその七

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「だからだよ」
「あそこまで酷くなったのね」
「そうだと思うよ」
 七海に対して話した。
「神の前に平等とか言ってね」
「貴族がいて」
「教会の中もね」
「階級制度でね」
「奴隷までいたんだよ」
「そしてその奴隷のことを知って」
 七海はここで強い声で言った。
「秀吉さんも激怒したってことね」
「そして奴隷になっていた人を救ったんだ」
「お金を出して奴隷になっていた人を買って」
「日本に戻したんだ」
「それは確かに善行ね」
 七海もここまで聞いて述べた。
「秀吉さん一代の」
「そう、だからね」 
 それでとだ、菅も答えた。
「僕はこの人は嫌いじゃないんだ」
「酷いことをしても」
「こうしたこともしていたから」
「嫌いじゃないのね」
「むしろ好きだよ、少なくとも奴隷反対論者だったよ」
 このことは間違いないというのだ、このことは彼だけでなく徳川家康もそして彼が開いた江戸幕府もそうであった。幕府は最後まで奴隷を認めなかった。
「それもかなり強いね」
「実行に移す位のね」
「お金を払ってまでのね、そしてね」
 菅はさらに話した。
「日本人を二度と奴隷にさせない」
「そうした考えもあったのね」
「それも強く思っていて」
「キリスト教を禁止したのね」
「しかも当時はキリスト教利用して国を乗っ取っていたよ」
 スペインやポルトガルがそうしていたのだ。
「キリスト教徒を増やしてね」
「そしてそこからよね」
「国を乗っ取っていたし」
「そのこともあって」
「キリスト教を禁止したんだ」
「そうよね」
「そして」
 菅はさらに話した。
「その後の幕府もね」
「キリスト教がそうしてくるから」
「禁止したんだ」
「日本にしてみれば当然ね」
「国を乗っ取ろうとしたり」
「奴隷にしようとするなら」
 それならというのだ。
「禁止と追放もね」
「当然ね」
「むしろ棄教したら処刑しない」
「それだけまし?」
「当時のキリスト教ってね」
 それはというのだ。
「もう異教、異端はね」
「特に異端とみなすと」
「魔女狩りだったから」
 それでというのだ。
「容赦なく拷問を浴びせて」
「処刑だったわね」
「火炙りだったからね」
「それよりずっとましよね」
「それも異端審問みたいな出鱈目なのじゃなくて」
 疑われたら終わりであった、その為この時代の連合では魔女狩りイコールエウロパの愚行の一つでありかつ冤罪を決め付けて無理に犯人にするものだとされている。
「ちゃんとね」
「踏み絵とかさせてね」
「調べていて」
「踏めばよしで」
 これはキリスト教であってもだ。
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