第一章
[2]次話
甘いものにはご用心
アルキノール=シオミはフランスのアンジェの大きなワイン農園の娘である。非常に大きな農園で経営状況もよく。
アルキノールはいつも美味しいものを楽しんでいた、特に甘いものが好きだった。
それでよくマカロンやクッキー、ケーキ、タルトといったものを食べていたが。
その彼女を見て友人達はいつも彼女に言っていた。
「いつも甘いお菓子食べてるけれど」
「デザートにね」
「それでも太ってないわね」
「それはいいことね」
「自覚あるから」
それでとだ、アルキノールは答えた。赤髪は豊かで腰まであり背は一六四程で胸は大きい。だがウエストは引き締まっていて脂肪率自体は少ない。細く赤い眉で優しい感じの青い目そして穏やかな赤い唇である。
その彼女がだ、友人達に答えた。足首まで覆う長い黒のスカートと丈の短いブラウスにピンクのリボンそして白のブラウスという制服だ、ブラウスはゆったりとしているが袖は締まっている。
「だから毎日泳いでるの」
「水泳部にも入って」
「それでなのね」
「いつも運動しているのね」
「お菓子沢山食べてる自覚あるから」
「そうなの」
こう友人達に答えた。
「私はね」
「だから太らないのね」
「そうなのね」
「努力しているのね」
「そう、太らない為に」
まさにその為にというのだ。
「頑張ってるわ」
「じゃあこれからも頑張っていってね」
「やっぱり太るとよくないからね」
「だからね」
「そうしていくわ」
実際にそうすると答えてだった。
アルキノールは甘いものを楽しみつつ毎日水泳身体全体を激しく使うこのスポーツをしてカロリーを消費していた、その為事実彼女は太っていなかった。しかし胸は大きいという同性から見ると羨ましいスタイルだった。
だがある日彼女はこんなことを言った。
「何か歯が痛いの」
「歯?」
「歯がなの」
「ええ、今ね」
朝の家の仕事の後に朝食の場で両親に話した、農業をしていると朝は早い、このことはアルキノールの家も同じであるのだ。
それで野菜や果物にパンとミルク当然ながらお菓子もある朝食の場で言ったのだ。
「急にズキッときたわ」
「それは虫歯じゃないのか」
金髪を短くしていて青い目の父が言ってきた、大柄でしっかりした体格だが暮らしに余裕があるせいか穏やかな顔立ちで物腰も同じだ。
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