141 監視下に置かれた首相
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よってテレビおよび新聞や雑誌の記者達を集めていた。
(赤軍め・・・。敢えて二人の構成員を付けるとは、嘘をつかせない為か・・・)
「首相、嘘ついたら承知しませんよ」
足立がそう一言告げただけで戦慄と共に急に怖気づいた。
「わ、分かった・・・」
三木はオドオドしながら発言台の前に立つ。
(放棄した戦争を再び行うなど国民に絶対に反感を買うだろう・・・。全国の大学の学生はきっとデモを起こすに決まっとる・・・!!)
「ええ、本日赤軍との交渉を行いました・・・」
カメラのフラッシュがたかる中、首相の心臓は激しく鼓動する。
(できれば全国民の為にもこんな要求に応じたくない・・・。しかし、ノーと答えたならばこの国は赤軍に支配される・・・!!)
「結果・・・」
首相は思い切って言おうとした所、バキッという音がした。
(な、なんだ、なんかの抑圧から開放されたような感触だ・・・!!)
「憲法9条の改正は拒否しました!!」
「な、何だと!?」
足立と吉村は約束を破られた事に激昂した。
「総理!どういうおつもりか!?え!!?」
足立が詰め寄る。たが、その時、足立と吉村は金縛りのように動かなくなった。
(誰か助けが来たのか・・・!?)
そう思いながら首相はコメントを続ける。
「赤軍の為より全国民の為に絶対に戦争はしません!!」
記者達は首相の決断になんと屈強な総理だというような反応をした。一方で吉村と足立はなぜ自分達が動けないのか不審に思った。侵入者でもいるのか。ポケットの中に隠し持っていた機械も壊されていた。そして、失神した。
「やれ、やっぱり赤軍も策を立てていると思ったよ」
人目のつかぬ所にイマヌエルはいた。
記者会見が終了し、三木首相は会見の現場を去り、裏の地に議会の時に会った人物を見た。
「三木総理、お疲れ様です」
「お前は確かイマヌエルと言ったな。奴らの失神はお前の仕業か?」
「はい、赤軍も我々の作戦に対し何か策を立てていると思い、参りました。兎に角、その政治委員と名乗る足立正生と吉村和江は私が回収致します」
「ああ、私もお前が来てくれなかったら赤軍の思うがままにされ、全国民から非難を買っていたに違いない。ありがとう」
「どう致しまして。偽物の護符、杖、杯もお渡しを済まされたようですし、本物の道具の持ち主達も私達の世界に呼び寄せております。彼らが偽物だと確信するのはかなり後になるでしょう」
「そうか」
「では、私は失礼致します」
イマヌエルは念力のように気絶した足立と吉村を近くに寄せて姿を消した。
「それでは皆様、色々な人と交流しましてお楽しみいただけましたでしょうか?宴はこれでお開きにしたいと思います。後で皆様には宿泊用の部屋を用意いたしますのでそのままお待ちください」
フロ
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