第十五話 慣れてきてその一
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第十五話 慣れてきて
入学式から二週間を過ぎた、咲は次第に学校そして高校生活に慣れてきた自分に気付いてクラスで親しくなったクラスメイト達に話した。
「そろそろ馴染んできたわね」
「そうそう、高校にね」
「そうなってきたね」
「少しだけれど」
「そうなってきたわね」
「最初は地に足がついていなかったけれど」
文字通りそうした感じだったがというのだ。
「それがね」
「少しずつね」
「そうなってきたわね」
「それで今じゃね」
「すっかり落ち着いてきたわね」
「ゴールデンウィークまでにはそうなるってね」
咲は明るく話した、皆文科系の部活で大人しい娘達だ。
「言われたけれど」
「実際にね」
「そうなってきたわね」
「中学校の時もそうだったし」
「高校だってそうね」
「そうよね、ただ高校ってね」
咲は友人達にこうも話した。
「やっぱり中学と違うわね」
「義務教育じゃないからね」
「エスカレーターで入っていてもね」
「やっぱり違うわよね」
「どうしてもね」
「中学の延長みたいで」
そのカレーもあるにはあるがというのだ。
「それで全く違う」
「そうよね」
「やっぱりまた違うわね」
「中学と高校じゃね」
「本当にね」
「だから中学とはまたね」
延長の様なところはあってもというのだ。
「違う生活送ってるわね」
「そうよね」
「そしてその生活にね」
「少しずつ慣れてきたわね」
「そうよね」
「そうなってきてね、もうすぐね」
咲は笑ってこうも言った。
「ゴールデンウィークね」
「あと一週間位でね」
「もうそうよね」
「何だかんだでね」
「それよね」
「皆ゴールデンウィークどうするの?」
その時の予定のことも聞いた。
「一体。私は全部アルバイトでお金稼いで空いた時間渋谷とかでお買いものするけれど」
「私家族と箱根行くわ」
「私は山梨よ」
「私千葉に行くわ」
「私はお父さんの実家のある和歌山行くわ」
「皆旅行に行くのね、うちは今年のゴールデンウィークは」
咲は旅行に行くという皆の言葉を聞いて述べた。
「特に予定なくて」
「それでなの」
「アルバイトなの」
「それでお買いものなの」
「原宿も行くけれど」
それでもというのだ。
「基本はね」
「アルバイトね」
「小山さん渋谷でアルバイトしてるし」
「それで空いた時間はなの」
「渋谷でお買いものなの」
「そうするつもりよ」
こう言うのだった。
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