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『外伝:赤』崩壊した世界で大剣豪とイチャコラしながら旅をする
焚火-カタルシス-
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「力づくでも奪いに来る。」
「…だろうな。」

彼もまた、ステンノの譲渡を断ったのだろう。
だから武力行使であんなことになった。
戦況はかなり悪かった。もしあの時俺達が来なかったらと思うと、ゾッとする。
それと陸という少年は、その葛城財団の特徴にもう1つ付け足した。

「しかもどういう事か、葛城財団の人達は女性サーヴァントばかり狙うみたいで。」
「女性?」
「男性のサーヴァントは見向きもしなかった…って。これはあくまでウワサなんですけど、後の驚異になるのを防ぐため男性のサーヴァントはマスターに命令させ、令呪で自害させるとか…。」
「…。」
「ごめんなさい。これはあくまでウワサなんで。」

怖い顔をしていたんだと思う。
それを見て陸は謝ってきた。

「拠点がどこにあるのかも知らないし、それに奴らは何処にだって現れる。サーヴァントがいれば葛城財団もそこにいる。落ち着いてご飯も食べていられない毎日ですよ…。」
「それは…辛いな。」

心配することはひとつ。
それは、俺達は"目をつけられていないか"ということ。
1度は退けたものの、それが仇となり余計に彼らの注目を集めてしまうかもしれない。
そうすれば奴らはまた来る。武蔵ちゃんを盗りに、ステンノを盗りに。
彼は…大丈夫だろう。しかし俺は…
また奴らが来て、今度は殺せるだろうか…。

「ねぇ、宮本武蔵さん。」
「?」

そうしていると、ステンノが口を開いた。

「何かしら?」
「少しこの辺りを探索して欲しいの。もしかしたら魔物が潜んでいるかもしれないでしょ?」
「探索…まぁ、した方がいいわよね。」

スっと立ち上がり、武蔵ちゃんは腰に差した刀に手をかけて辺りを見渡す。

「魔物がいたら斬ってその辺に放り投げておいて頂戴。そうすればほかの魔物も怯えて、今夜くらいはこの辺りに寄らなくなりそうだから。」
「つまり、女神様は安心してグッスリ眠りたいという事ね!」
「ええ、眠りたいというか安心して搾りたいと言った所かしら?」

陸の肩がびくりとはねる。

「まぁ、女神様のご命令とあれば。あ、大和くんと陸くんは大丈夫。それくらい私ひとりで充分だから。」

そういい、武蔵ちゃんは女神様に哨戒任務を与えられ、どこかへと走り去って行った。

「…。」
「さて、と。」

持っていたマグカップを置き、ステンノは軽く伸びをすると立ち上がる。

「それじゃあマスター。私は先にテントで待ってます。」
「えっ。」
「折角の機会なのだし、マスター二人でじっくり話すといいわ。覚悟の話とか、ね。」
「ステンノ様、それってどういう話を…」

陸が聞こうとした時にはもう、ステンノはテントの中へと入っていった。

「相変わらず身勝手とい
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