第二章
[8]前話
「今度の日曜あいつ等の家に行くからな」
「だからですね」
「ああ、上の娘の状況を調べてな」
「知らせてくれますか」
「メールでな、画像も送るからな」
「お願いします」
洋介はカウンターの中で仕事をしつつ言った。
「それ次第で俺達も」
「すぐにだな」
「動きます」
「頼むな、あとな」
「はい、それでですね」
「あいつ等にプレゼントも贈るな」
彼は意地の悪い笑みで答えた。
「そうするな」
「そうもしますか」
「あいつ等も喜ぶぜ」
意地の悪い顔のまま話した。
「絶対にな」
「そうしたプレゼントですか」
「凄いのをな」
「その時の話も教えてくれますか」
「そうするな、じゃあな」
洋介にラーメンを食べつつ述べた。
「日曜にな」
「吉報を待っています」
洋介は仕事をしつつ応えた、そしてだった。
別の客が注文した唐揚げラーメンを作った、そのうえで。
日曜のことを考えてわくわくとした、もうその日が待ち遠しかったが時間は早く進むことはないので逸る気持ちを抑えた。
そしてだ、家に帰って両親にこの話をすると二人共強い声で言った。
「いよいよだな」
「そうね、あの二人も終わりね」
「その時が来たな」
「遂にね」
「あんな連中は徹底的に報いを受けるべきだ」
父はここでこう言った。
「本当にな」
「そうよね」
妻も頷いた。
「それで完全に引導を渡す時がね」
「いよいよ来たな」
「そうね、それじゃあ」
「ああ、俺も動き用意するな」
「お義兄さんにもお話して」
「そしてな」
「あの二人にね」
「完全に引導を渡すな」
こう妻に行った、そしてだった。
国崎家も動きに入った、いよいよ愚かな悪者達に引導が渡されようとしていたが当の彼等は自覚もなく気付いてもいなかった。
産まれたので考えること 完
2021・7・29
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