第134話
[7/15]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
「……わかりました。エイドス様のご厚意、ありがたく頂戴させて頂きます。」
「本来なら俺達の方から取りに行くのが”筋”なのにも関わらず、そっちから届けに来てくれた事、感謝するぜ。」
フェミリンスに促されたエステルはセドリックとクロウにそれぞれ腕輪を渡し、渡された二人はそれぞれ感謝の言葉を口にして腕輪を装着した。
「二人ともいいな〜!ボク達には何かないの〜?」
「ある訳ないだろうが、阿呆。」
「皇太子殿下達がもらった”相克”対策の腕輪だけで十分過ぎるだろう……」
羨ましがっているミリアムにユーシスとマキアスはそれぞれ呆れた表情で指摘した。
「それと下手な希望を持たれる前に先に言っておきますが、私を含めた現在ゼムリア大陸に存在している神々は”黒のアルベリヒ”に肉体を乗っ取られている”不死者”を”救う”等と言った”甘い”考えには一切応じませんわよ。」
「……ッ!」
「お嬢様……」
「ちょっと、フェミリンス!もっと他にも言い方ってものがあるでしょう!?」
フェミリンスは目を細めてアリサに視線を向けて指摘し、フェミリンスの指摘を聞いたアリサは辛そうな表情で唇を噛み締め、その様子をシャロンは辛そうな表情で見守り、エステルはフェミリンスに注意した。
「僅かでも可能性があるのならまだしも、”最初から可能性はゼロの事実”は回りくどい言い方をせず、ハッキリ言った方が本人達の為にもなりますわ。」
「”最初から可能性はゼロの事実”って……あんたはともかく、他の”神”の人達はわからないじゃない。」
フェミリンスの答えを聞いたエステルは真剣な表情で反論した。
「では逆に聞きますが、現在このゼムリア大陸に存在している私以外の”神”、もしくは同等の”力”を持つ者達で、”黒のアルベリヒ”に乗っ取られた”不死者”を”自身がリスクを負ってまで黒のアルベリヒの意思のみを滅するといった酔狂な事に協力してくれる”ような者達はいますか?」
「えっと……フェミリンスさん以外だと、エイドスさん、フィーナさん、クレハちゃんに未来から来たサティアさん、それとリィンさんが契約しているアイドスさん、ジェダルさんと一緒にいるフィアさんだよね?」
「フフ、それと当然ですがサティア様の肉体に宿る主――――――セリカ様も当然”神”と同等の”力”を持っていますよ。」
「……少なくてもエイドスさんとフィーナさん、クレハは応じないだろうね。3人とも”過去の存在”で”彼女達にとっては未来である今の世界”を改変する事は最小限に抑える考えだから、そんな彼女達が自分達の介入によって人一人―――――それも、”世界を救う為に滅せられるべき存在”の”運命”を変えるような事は一切応じないだろうね。」
フェミリンスの問
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ