第134話
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って言っていたけど、アンリエットはどうしてなのかしら?確かアンリエットはアイドスの庇護下にあるからだって、さっき言っていたけど………」
辛そうな表情で呟いたシャロンの指摘に複雑そうな表情で頷いたアリサはリタに新たな質問をした。
「それについてはアンリエットの”主”であるシュバルツァー少将が深く関係していると言っても過言ではありませんわ。」
「?それってどういう事なの、フェミリンスさん。」
リタの代わりに答えたフェミリンスの説明を聞いて首を傾げたミントは質問を続けた。
「貴女も知っているように、シュバルツァー少将はアイドスと契約をしている事で、”慈悲の大女神”による”加護”が宿っています。そしてアンリエットはその”慈悲の大女神の加護があるシュバルツァー少将との契約によって互いの魔力を一体化する事で、アンリエットにも慈悲の大女神の加護が宿る”のですわ。」
「つまり、互いの霊力をつなぐことで、アンリエットさんの相手であるリィンさんに宿っているアイドスさんの加護がアンリエットさんにも宿る事で、アンリエットさんはリィンさんを介してアイドスさんの”眷属”になる事で破邪の魔法等による”浄化”もアイドスさん――――――女神の霊力によって守られる事で”浄化”を逃れる事ができるという事ですか……」
「ま、言葉通り”互いの肉体を繋いで互いの霊力を一体化させる性魔術”で”契約”しているアイツだからこそできる反則技でもあるわね。」
「ったく、そこであの野郎のリア充な部分が関わるとか、もはや神がかっているだろ、あのリア充シスコン剣士の”そういう部分”は……」
「ア、アハハ……」
フェミリンスの説明を聞いて事情を察したエマは真剣な表情で推測し、ジト目で呟いたセリーヌの推測を聞いたその場にいる多くの者達が冷や汗をかいて表情を引き攣らせている中クロウは呆れた表情で呟き、トワは苦笑していた。
「……でも、話を聞いた感じ、その方法ならアリサのお父さんを助けられるかも。幸いにもアイドスを含めた”神”は数人この世界にいるし。」
「う、うん。要するに”神”に分類される人達がフランツさんと”契約”してもらって、子爵閣下の時みたいにエステルさんが扱える神術か神技をアルベリヒにぶつければ……!」
「―――――希望を抱く事を否定するつもりはありませんが、”神々”との”契約”を容易にできると思わない事ですわね。――――――”神々”との”契約”には相応の”対価”を差し出すか、神々も認める程の”偉業”を成し遂げる必要があるのですから。」
「フェミリンス………」
フィーの言葉にエリオットが頷いて続きを口にしかけたその時、フェミリンスが釘差しをし、フェミリンスの様子をヨシュアは複雑そうな表情で見守っていた。
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