第134話
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い様子を纏って推測を口にし、クロウは呆れた表情で呟いた。
「……話を”黒のアルベリヒ”の件に戻しますが、私達が”黒のアルベリヒ”に肉体を奪われた貴女の父親を救わない理由は”神としての判断”以前の問題が二つあるからですわ。」
「……その”二つの問題”っていうのはどんな”問題”なんですか?」
フェミリンスに視線を向けられたアリサは辛そうな表情で続きを促した。
「まず一つ目は”加護を与える方法”ですわ。」
「”加護を与える方法”……エイドス様がセドリックとクロウ君の為にエイドス様の加護が宿った腕輪を用意してくれたような”方法”は無理なのかい?」
フェミリンスの答えが気になったオリヴァルト皇子は真剣な表情で訊ねた。
「ええ。エイドスが用意したその腕輪による”加護”は”黄昏の呪いによる強制力によって相克を始めさせない為――――――要するに外部からの呪いを防ぐ事”ですから、既に”内部――――――魂の奥底まで蝕まれた呪い”等には対応していませんわ。」
「それを考えると、既に内部――――――意思が”アリサの親父さんからアルベリヒに戻った”アリサの親父さんの肉体にはこの腕輪じゃどうしようもないって事か……―――――”ゲオルグに戻った”ジョルジュのようにな。」
「それは……………………」
「…………………」
フェミリンスの説明を聞いて理解したクロウは複雑そうな表情で推測を口にし、その推測を聞いたアンゼリカは複雑そうな表情で答えを濁し、トワは辛そうな表情で黙り込んだ。
「ちなみに、その内部を蝕んでいるアルベリヒをどうにかする”加護の方法”とやらはどんな方法なのよ?」
「……それに関しては貴女達は既にその”実例”を目にしているのですから、わざわざ答える必要はないと思いますわ。」
「俺達が既に”実例”を目にしているだと……?」
「一体誰の事だ……?」
「もったいぶらずに教えてよ〜!」
サラの問いかけに対して答えたフェミリンスの答えが気になったユーシスとマキアスは考え込み、ミリアムは文句を言った。
「あの……恐らくフェミリンス様が仰った”実例”というのはリィンさんの”鬼の力”が”消えた方法”の事ではないでしょうか……?」
するとその時フェミリンスの答えの意味を既に理解していたエマが気まずそうな表情で指摘し
「リ、リィンの”鬼の力が消えた方法”って………――――――あ”。」
「も、もしかしなくても”性魔術”だよね……?」
「実際リィンとアイドスさんが”性魔術”をしたことで”鬼の力”がなくなったという話だからな……」
「ったく、ここであのエロ魔術の出番とか、完全に空気ぶち壊しだろ。」
エマの指摘を聞いて心当たりを思い出したエリオ
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