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レーヴァティン
第二百十三話 包囲してその四

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「これで移動の時はな」
「はい、橋を使って」
「そうしてですね」
「陣と陣を移動しますね」
「そうしますね」
「もうすぐ船も来るしな」
 水軍である彼等もというのだ。
「陣と陣もな」
「こうしてですね」
「橋を渡って行き来する」
「そうしていきますね」
「そうするな」 
 実際にというのだ。
「いいな」
「わかりました」
「ではそうしていきます」
「そしてですね」
「戦いもですね」
「敵もこっちに来ている」
 その彼等もというのだ。
「だからな」
「はい、それでは」
「戦っていきましょう」
「これよりそうしていきましょう」
「そういうことでな、まずはな」
 久志はさらに言った。
「陣から出るな」
「攻めないのですか」
「今はそうするのですか」
「最初から動きませんか」
「ああ、動かないでな」
 そうしてというのだ。
「敵の動きを見るぞ」
「敵は今は一つになっていますが」 
 順一が言ってきた。
「ですが」
「分かれそうか」
「敵が布陣しそうな場所は全て水路が入り組み」
「陣を敷いてもか」
「それぞれの陣が水路で隔てられ」
 そうなっていてというのだ。
「連携が取りにくくなっています」
「三十万いてもだな」
「そうした状況です」
「そうだな、だったらな」
「それならですね」
「各個撃破でな」
 それでというのだ。
「いくな」
「そうしますね」
「攻めてもな、ただその為には」
「こちらも水路を渡らねばなりません」
 順一は久志にはっきりとした声で答えた。
「どうしても」
「攻めようと思ったらな」
「ですから」
 それでというのだ。
「ここはです」
「船が来てからだな」
「あと少しで来ます」
 その船達がというのだ。
「ですから」
「それじゃあその船を使ってな」
「水路を渡りましょう、また敵が渡りそうな場所は」
「そこは船で抑えてな」
「動きを封じましょう」
 順一もこう言った。
「そうしましょう」
「それじゃあな」
「はい、そして」
 順一はさらに言った。
「こちらは攻めていきます」
「動きにくい敵の動きをさらに封じて」
「こちらは動いていきます」
「それだけで全然違うな」
「ですから」 
「ああ、そうして戦うか」
「そうしていきましょう」
「敵はこの地面で戦いたかった」
 正も言ってきた。
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