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レーヴァティン
第二百十三話 包囲してその三

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「だからな」
「油断せずにだな」
「ことを進めるさ」
「そちらもそうしてくれ、じゃあな」
「お互いに戦おうな」
 二人は笑顔で言葉を交えさせた、そしてだった。
 それぞれの場でのことを進めに戻った、その中で。
 久志は軍をさらに西に進ませた、あと少しで決戦の場というところえ目の前の草原を見てそうして言った。
「本当にな」
「水路が入り組んでいますね」
「ああ」 
 夕子に対して答えた。
「迷路みたいにな」
「ここをそのまま通るとなると」
「人の足や馬じゃ難しい」
「そうですね」
「だから船でな」
 これを使ってというのだ。
「進んでいってな」
「攻めていきますね」
「そうすると決めたしな、それに敵はな」
 まだ姿を現していない彼等はというと。
「渡るポイントはわかっていてもな」
「それでもですね」
「船はない」
 これはというのだ。
「だからな」
「そこが狙い目ですね」
「俺達にとっちゃな」
 まさにとだ、久志は笑って述べた。
「渡るポイントがわかっていれば」
「そこに兵を集めます」
「それを狙える、しかし船はないんだ」
「ある程度でも自由に渡れない」
「だからな」
 それでというのだ。
「そこを衝いてな」
「攻めていって」
「戦うな」
 こう言うのだった。
「ここでは」
「船があるとない」
「やっぱり大きいぜ」
「その通りですね」
「水路の至るところに船を入れてな」
「敵の動きも牽制し」
 夕子も言った。
「そのうえで」
「そしてな」 
「こちらは船で渡り」
「そうもして攻めていくな」
 強い声だった。
「こっちは」
「作戦通りに」
「そうしていって」
「空船も使いますね」
「折角敵の空船を全部潰したんだ」
 それならというのだ。
「もう対空攻撃はあってもな」
「やはり空には空です」
「その空が大丈夫になったから」
 それでというのだ。
「思う存分使える」
「では」
「その条件も使わせてもらうぜ」
「そういうことですね」
「ああ、そしてな」
 久志はさらに言った。
「ことを進めていくな」
「それでは」
「勝つ為にな」
 こう言ってだった。
 久志は軍をさらに動かし水路と水路の間の広い場所に本陣を敷いた、そこを中心に四十万の兵を置いたが。
 軍勢は水路で阻まれていた、だがその水路にだった。
 橋も築いた、そうして兵達に言った。
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