第二百十二話 急襲その十四
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「それならな」
「そうもしてね」
「退路を断つことだな」
「そしてそのうえで」
「戦ってな」
「勝つことよ」
「そうだよな、手は全部打つ、それが戦だ」
だからだともだ、久志は言った。
「それじゃあな」
「そうしていくわね」
「水軍はさらに使うぜ」
芳直が率いる彼等をというのだ。
「そしてな」
「勝つわね」
「ああ、一兵も逃がすか」
久志は強い声で言った。
「倒さなくてもな」
「そうするわね」
「何度も言うけれど殺す必要はないんだ」
殲滅してもというのだ。
「敵の戦力を奪う」
「そのことが大事で」
「別にな」
「倒す必要はなくて」
「降らせばな」
敵軍を全てというのだ。
「そうしたらな」
「いいわね」
「ああ、だからな」
「そのことを念頭に置いて」
「戦っていくな」
「わかったわ、それじゃあね」
「勝つな」
こう言ってだった。
久志は帝国軍を動かしていった、そうしてだった。
敵軍を完全に囲み逃さぬ様にしていった、それは連合軍も思わぬ位の大がかりのものであったがまだそれは実現していなかった。
第二百十二話 完
2021・6・1
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