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お盆の休みに、初めて、僕は、絢を島に連れて行った。仲良くなった民宿に泊るつもりだ。港の近くで2階からは海が見えるところにあって、たまに、ここの漁師さんには、潜るポイントまで連れてぃつてもらっている。
あの後、神谷さんは色んなところに口をきいてくれて、漁師の人たちからも親切に接してくれるようになっていた。島の人たちも、知り合いが増えて、歓迎してくれるようになっていた。ダイバー相手のペンションのオーナーも仲良くなっていた。
僕達は自転車を借りて、島内を周ることにした。絢は、僕に併せて、短パンに着替えていた。港の近くの集落では、知り合いに会うと、僕は、彼女ですと答えていた。絢も自転車から降りて、丁寧に挨拶をしていた。髪の毛を束ねてないので、細い毛が風になびいて、美しい。
僕達は、透き通るような美しい海を見ながら、砂浜を周ったり、展望台に行ったりして、夕方には、夕陽が見える浜に来ていた。浜辺には、何人か居たが、僕は、絢を抱きしめ、唇を合わせていた。
「絢 僕は、この島に住みたいと思っている。ここの周りのサンゴを守るための研究をしたい」
「ウチも来ても良いの?」
「ずーと 側に居て欲しい 結婚して欲しい ただ、貧乏だけどね」
「モトシの側だったら、良いの ウチ、なんだって出来るから、働くし、やっていけるよ 幸せだもん」と言いながら、涙がこぼれだしていた。
「あや 泣いてんのか」
「だってね ウチに、はっきり、そう言ってくれたの初めてだよ ずーと ちゃんと、言って欲しかったんだもん」
と言いながら、顔を僕の胸にうずめてきた。
「バカヤロー ウチは モトシのことが好きで 好きで たまらないんだよー」
だけど、僕は、この島でなんとか収入を確保しなきゃならない覚悟していた。県の職員のままだと、一応、安定しているが、夢から遠ざかるような気がして、まだ、少し迷っていた。
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