138 唯一の友達
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めんね。そうだったね」
「のりちゃん・・・。横浜に帰っても辛かったんだね・・・。あの小鳥屋のおばちゃんはどうしたの?」
「お店を止めて横浜で一緒に住むことになったんだけど、去年死んじゃったんだ」
「そうなんだ・・・。離れてもずっと友達でいるよ」
「うん・・・!!」
「のりちゃん、これは遊びじゃなくて命を懸けた戦いだよ。遊ぶなら二人でもできるけど、今は他の人達と一緒に協力しなきゃダメなの。でも、のりちゃんならきっとももこちゃんだけじゃなく、きっといろんな人たちと打ち解けられるって信じてる。だから、喧嘩しないで・・・」
「うん、ごめんね。ももこちゃん、皆」
「大丈夫だ、俺達とも仲良くなろうぜ!」
大野の言葉でのり子はここにいる皆が戦いの仲間になる事に留意しなければならないと感じた。
「オイラもブー!」
「私も協力するわよっ!」
「私も・・・」
皆が自分を受け入れてくれる事に感謝するのり子だった。
「あれ・・・。貴女のその杖に杯・・・」
キャロラインはかよ子の杖やりえの杯を見た。
「凄い強さを発してるわ・・・。それに・・・」
キャロラインはさりの持つ護符も見た。
「あの護符も・・・」
「ああ、これね、ここの世界で一番強い力がある道具なんだよ。私のこの杖も、りえちゃんの杯も、あのお姉さんの護符もね。元々はお母さんの物だったんだ。りえちゃんやこのお姉さんの護符もそれぞれのお母さんから引き継いだんだよ。お母さん達はこれで戦後の食糧難を乗り越えてきたんだ」
「そうなの。私よりも随分前に作られたのね」
「キャロラインちゃんもこの世界で作られたのかしら?」
さりが聞いた。
「そうよ。私はここで作られて生まれたの。それでのりちゃんの友達として『敵』と戦って来たのよ」
「そうなんだ・・・」
その一方、三河口は湘木や光江などとも交えてのんびりと会話していた。
「俺達と同年代の奴も何人かいるね。中学生とかも大人もいるし、警官の人もいるのか」
北勢田は周りを見回す。
「よう、久しぶりじゃの、われら」
スカートを極端に長くし、パーマをかけた典型的なスケバンの女子高生が現れた。
(す、スケバン・・・!?)
光江は現れたスケバンに少し怖気づいた。
「鯉沢輝愛か。久しぶりだな」
三河口は落ち着いた表情だった。
「三河口、知り合いなのか?」
湘木が質問する。
「ああ、修学旅行で広島に行った時、現地の高校と交流する機会があってね、その時に会ったんだ」
「われ、ウチを覚えとってくれたんか。嬉しいのう。んで、こいつらは?」
鯉沢は光江や湘木を見た。
「ああ、違う学校に通う俺の友達だよ」
「へえ、ウチは鯉沢輝愛。広島から来たんよ」
「俺は湘木克也だ」
「私は鷺森光江」
「ウチはこの銃で奴
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