138 唯一の友達
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友蔵は二人の少女に泣きながら土下座を続ける。
「頼む!行かせてくれ!まる子が、心配なんじゃ!!」
「お気持ちは解りますがこれは決まりですので」
「ならその決まりを作った人に合わせてくれ!頼む!」
「生憎ですがその人達も他の御用が色々とありましてそちらに構っている暇はないのです」
「そんな!儂にまる子達を見殺しにしろと言うのか!?嫌じゃ〜」
友蔵はただひたすらに泣き続ける。その時、横から誰かに蹴飛ばされた。
「どけ、じじい!邪魔じゃ」
「え!?う、うおっ!!?」
友蔵は呼ばれた相手に怖気づいた。制服のスカートを長くし、髪型もパーマをかけている、いわばスケバンの女子高生だった。
「ふ、不良じゃ〜!い、命だけは・・・!!命だけは勘弁してくれ〜!!」
友蔵はそのスケバンを見ると喚き、怯えた。
(ったく、なんじゃ、このせせろーしいいじじいは・・・)
スケバンは老人を無視して二人の少女に手紙を通す。
「ようこそ、おいでいただきました。鯉沢輝愛様ですね。どうぞお通り下さい」
(あ、あの不良も手紙を!?)
友蔵は驚いた。次に来る人もまた手紙を二人の少女に渡して先に進む。友蔵は一人の男性を捕まえて頼んだ。
「アンタ、頼む。その手紙を儂に譲ってくれ!向こうに儂の孫がおるんじゃ!行かせとくれ!」
「は、はあ!?」
男性は訳の分からない要求をする友蔵に困惑した。
「す、すぐに返すから!」
「あ!」
友蔵は男性から手紙をひったくって走り出す。
「これで通しておくれ!」
「あの、先ほども言いましたように別の人の手紙で通る事もできません」
「そんな!」
友蔵は再び先へ行こうとするもまた弾かれてしまった。
「あの、返してください」
男性は友蔵から手紙を取り返し、二人の少女に見せてその場を去った。
「ま、まる子・・・。まる子お〜!!」
友蔵は泣き喚き続けた。
かよ子はのり子に睨みつけれ、震えてしまった。
「ももこちゃん、どうして・・・!?私がももこちゃんのただ一人の友達だったのに!!」
「の、のりちゃん!?」
「ももこちゃんのバカ、バカ、バカ!私よりも他の友達がいいの!?」
のり子は急にまる子を触る事なく念力の如く地面に叩きつけた。おそらく彼女は武装の能力を持ち、それが発動されたのだろう。
「の、のりちゃん、ごめん・・・」
「嫌だ!許さない!」
「のり子ちゃん、止めて!!」
のり子が持っている人形が叫んだ。その時、のり子がダメージを与えていたまる子への能力が解け、まる子は再び起き上がれるようになった。
「・・・キャロライン?」
「折角ももこちゃんと会えたのに、そんな傷つけるの駄目だよ。学校の他の人達と違って仲良くならなきゃダメよ!」
「キャロライン・・・。ご
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