化け狸と、未来の創造者と。
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霊夢「どう、永琳?」
永琳「………とりあえず10日ぐらい寝かせておけば回復するわ」
霊夢「ホント!?」
魔理沙「よかった……死なずに済んだか………」
上條「………」
我々はチルノを連れ、竹林に住む少女『藤原妹紅』の案内の元、永遠亭に来ていた。
急いで薬師であり医者でもある月人『八意永琳』に診せたが、とりあえず事なきを得た。2人は安堵しているが、薬師の表情は厳しいものだった。
上條「『10日ぐらい寝かせておけば回復する』?回復するのは体だけということか?」
永琳「そう。今回の出来事でこの子はトラウマになると思うわ。下手したら……対人恐怖症になりかねないかも」
魔理沙「いやいやいや…チルノが人を怖がるなんてあり得ないだろ」
上條「……『PTSD』を知ってるか?」
霊夢「ピー、ティー…?」
上條「戦争や災害、そして重傷を負ったり今回のように死にかけたりした時に発症する精神病だ」
魔理沙「で、でも……薬を飲めば問題ないはずだろ!?」
上條「薬だけで治ればな。だが精神病はそうもいかん。私はそこまで詳しくないが、こういうのは…………誰かが寄り添ってあげた方がいい時もある。そっとしておくという手もあるが…………最終的に自分で何とかしなければならない」
永琳「ええ。それには彼の意見に一理あるわ」
霊夢「でも、チルノといえば『バカ』よ?あんな出来事でも気にしないと思うけど」
永琳「だといいけど………その知力に賭けるしかないわね」
魔理沙「……初めてチルノがバカでいてほしいって思っちまったよ」
上條「子供に対してバカはないだろ。それにそんな淡い願いを抱くのはやめておいた方がいい」
いや、そもそもこの子がバカとは…この妖精、何をやらかしたんだ?しかも医者にも言われるとはどういうことだ?
それはそうと、この死にかけの子を治したこの医者、やはりすごいな。小鈴が言うに、私の傷を治したのも彼女が作った薬のおかげだそうだ。2人が出ていったら礼を……そう思っていた矢先、ちょうど2人が出ていった。
上條「ところで小鈴から聞いたんだが、私を治した薬はお前が作ったものなのか?」
永琳「ええ、そうよ。実験は弟子にやらせてるから、保証はするわ」
上條「ならば礼を言おう。あの薬のおかげで致命傷が治った」
永琳「どういたしまして。ところでその剣、あなたは外の世界の住人のようね」
上條「ああ。向こうで死に、目が覚めたら鈴奈庵だったんだ」
永琳「ん?死んだ?」
上條「デザストに後ろから剣で貫かれ、殺された」
永琳「………蘇生効果ってあったかしら?あれは死者には効果はないはず………」
上條「?」
蘇生?今『蘇生』と言
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