第十二幕その三
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「すぐに泣き止んでくれるんだ」
「そうなんですね」
「そうなんだ、けれど赤ちゃんはね」
「やっぱりよく泣きますか」
「泣くのが仕事だよ」
赤ちゃんはというのです。
「だからね」
「それで、ですか」
「そう、よく泣いてね」
そしてというのです。
「よくミルクを飲んで」
「よく寝ますね」
「寝ることは知ってるね」
「赤ちゃんは外の世界でもよく寝ますから」
カルロスは笑顔で答えました。
「ですから」
「そうだね、それでなんだ」
「この赤ちゃんもですね」
「毎日よく寝ているんだ」
「そうなんですね」
「そしてよく泣くんだ、そしてこの子ともね」
赤ちゃんともというのです。
「また会ってね」
「そうさせてもらいます」
カルロスは笑顔で応えました、そしてです。
五人で赤ちゃんをあやすと赤ちゃんは笑顔になりました。
「アハハ」
「あっ、笑ったね」
「そうだね」
「可愛い笑顔だね」
「やっぱり赤ちゃんは笑顔よね」
「何といっても」
「そうでしょ、私達もこの子が笑うとね」
将軍はその赤ちゃんをお母さんの顔で見て言いました。
「それだけで幸せになれるわ、そしてこの笑顔を見たら」
「凄く優しい気持ちになれるね」
「そうなのよね」
ご主事人にも答えました。
「本当に」
「子供が出来たら」
「これまで以上に優しくなれるっていうけれど」
「本当だね」
「そのことがわかったわ」
「それが親というものよ」
沢山の家族を持っているビリーナの言葉です。
「親はね」
「子供が生まれてなって」
「そして親になったらね」
「優しい気持ちになれるわね」
「これまで以上にね」
「私もそのことがわかったわ」
とてもとです、将軍はビリーナに答えました。
「そして他のこともね」
「何かとでしょ」
「わかってきたわ」
「親になるってことはそうしたことよ」
「色々なことがわかることね」
「成長するものなのよ」
ビリーナは将軍に言いました、ビリーナは将軍と向かい合っていますがそれでも全く格落ちしていません。
「そうなのよ」
「そうね、思えば叛乱を起こした時は」
「そうしたことがよね」
「わかっていなかったわ」
そうだったというのです。
「全くね」
「けれど今はでしょ」
「よくわかったわ」
「そうなったわね」
「本当にね、だからこれからもね」
「親として」
「色々なことを知っていきたいわ」
こうビリーナに答えました。
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