第十二幕その一
[8]前話 [2]次話
第十二幕 果樹園での大団円
ご自身とご主人の親戚の人達が皆来てくれて将軍は早速その人達と一緒に働きはじめました、この時オズマはその人達にお仕事の申し継ぎをしていました。
それが終わってからです、オズマは将軍にお話しました。
「申し継ぎも終わったから」
「後はですね」
「都から皆が来てくれたら」
そうしたらというのです。
「こちらでパーティーをさせてもらって」
「そうしてですね」
「お暇させてもらうわ」
「そうですか、名残惜しいですね」
「名残惜しくないわよ」
オズマは将軍の残念そうなそして寂しそうな返事に笑って返しました。
「だってまた会えるでしょ」
「あっ、機会があれば」
「そう、だからね」
それでというのです。
「ちょっとだけ会わないだけで」
「一生のお別れでないので」
「だからね」
「寂しく思ったりすることはないですね」
「全くね」
「そうですね」
将軍もオズマに言われて思いなおして答えました。
「それでは」
「ええ、また会った時にね」
「楽しみましょう」
「そうしましょう」
「笑顔でお別れしたら」
ドロシーも言ってきました、皆今は林檎の木の前にいてお話をしています。
「その笑顔を覚えているから」
「だからですね」
「お別れは笑顔で、そして再会の時もね」
「笑顔で、ですね」
「そうよ、だからね」
「私達もですね」
「笑顔でお別れしましょう」
ドロシーはこう言いました、その足下にはです。
いつも通りトトがいます、そのトトは果樹園の猫と犬達とお話しています。
「楽しかったね」
「そうだったね」
コリーはトトににこにことして答えました、見れば皆尻尾をぱたぱたとさせてそれで上機嫌であることを見せています。
「だからまた会おうね」
「何時でも来てね」
メイプルもトトに言います。
「こちらにね」
「待ってるからね」
杏仁もにこにことしています。
「その時は一緒に遊ぼうね」
「遊んでパトロールでお散歩もして」
レモンは犬が大好きなお散歩のお話をしました。
「そうして楽しんだけれど」
「またそうしましょう」
ビスケットはレモンに続きました。
「皆でね」
「この果樹園の隅から隅まで歩いて回ったけれど」
桜はそのパトロール、お散歩のお話をしました。
「また来たらそうしましょう」
「それで一緒にお昼寝もしましょう」
ふわりは犬がお散歩と同じだけ好きなことのお話をしました。
「そうしようね」
「美味しいご飯も一杯食べて」
サフランは食べることについて言いました。
「ミルクも沢山飲もうね」
「僕達は友達だからね」
猫のワインも言いました、喉をぐるぐると鳴らしています。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ