第66話 有栖家家族会議
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酷い実験で一日を過ごして、拘束されたまま眠っていたんだ。スカさんの治療のおかげで傷跡は無くなったが、心はそう簡単に癒せない。………こんな研究所が今の管理局にはかなりある」
「そ、そんな………」
キャロの顔が真っ青になる。
今のキャロには酷な話だよな………
「だ、だったら尚更だよ!!そんな研究所残しておいたらいけないじゃん!!」
ライが力強く宣言する。
だけどなライ、その真っ直ぐな心は良いが、時に危ない橋を渡る羽目にもなるんだ。
「そうだな。スカさんもそのためにナンバーズを動かしている」
「ならば!!」
「だけどナンバーズは元々プロだ。お前たち素人とは違う」
「で、でもレイもプロでは無いですよね?」
「俺は元傭兵だ。こういう仕事も良くあった。それに………」
俺は一呼吸置いて、口を開けた。
………出来ればこれは言いたく無かった。
下手をすれば俺も嫌われるかもしれないしな………
「お前達は人を殺せるか?」
「「「!!」」」
「人を殺せるかと聞いている」
「それは………」
「うっ………」
「………分からん」
一応コイツらはマテリアルであったが、長い間、平和に過ごしてきたんだ。
感覚だって昔とは違ってる筈だ。
「人を殺す覚悟も無い奴がいても邪魔なだけだ」
そう言うと3人は押し黙った。
「零治!!そこまで言わなくても………」
「フェリア、こいつらは結構頑固だぜ。ここまで言わないと絶対に頷かない」
「ねえレイ………?」
「何だ?」
「レイは………人を………」
「ああ、殺したことがある」
俺が無表情のまま簡単に言ったのが予想外だったのか、それとも人殺しなんてしてないと信じたかったのか、聞いてきたライ以外にも星、夜美、キャロが驚いている。
「初めて殺したのはお前たちに会う前の傭兵の仕事でだ。内容は集団で集まっていた武装グループの確保。そこで初めて人を殺した」
「お兄ちゃん………」
「他にも仲間を助けるために殺したり、人質を無残に殺され、我を忘れて殺したり、それから………」
「もういい!!!」
何の感情も無い声で話していた俺に夜美が一喝した。
「もう止めてくれ………」
見てみると、誰もが辛そうな顔をしていた。
「悪い、我を忘れたな。けれどこれで分かったろ?俺はお前たちにこんな重荷を背負って欲しくないんだ………」
俺はそう言うが誰も反応が無い。
「後悔は無いのですか………?」
「人を殺してってか?後悔は無い。でなければ人質が死んでいたし、奴らをほっておけば更に違う人が犠牲になる。俺はそれを覚悟して戦いに挑んだ」
始めはただ単に原作に介入出来なくて、手
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