第12話 袁紹の初恋
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ぁ〜、正義の味方は辛いですね。
確かに、お爺々様の言う通り、助ける者を選り好みしてはならないです。
それは弱き者を守るとは言わないです。
私は席を立つと、袁紹と暴漢の間に入りました。
「なんだお前?ガキ、邪魔だから失せろ!」
「生憎とここを退く訳にはいかないのですよ。できればなんですが、ここは黙って帰ってくださいませんか?」
私は無理だろうと思いつつ、暴漢と円満解決を図ろう丁寧に言いしました。
「あぁ?何で俺達が帰らなくちゃいけねんだ!俺達は被害者なんだぞ!店の親父に慰謝料も貰ってねえのに帰るわけねえだろうが!その糞むかつくガキ達にも嘗めた真似したらどうなるか教えてやらないと気が済まねえんだよ!」
暴漢達は頭に血を上らせながら、大声で私に怒鳴りました。
お前達が被害者って・・・。
一部始終を見ていた私には、明らかにお前達が言いがかりを付けているとしか思えないんだけど。
はっきり言ってお前達のやっていることは三文芝居もいいところだよ。
仮に、暴漢達の言い分が正しかったにしても、慰謝料の限度を超えていると思います。
「そうですか・・・。仕方ないので、実力行使させて貰います。怪我しても文句は言わないでくださいね」
私は暴漢達を力強く真っすぐ見据えていいました。
私は不安に・・・、じゃないですわ。
少々、野蛮な人達に手こずっているのですわっ!
そんな私の前に、颯爽と、男の子が現れました。
彼は私達に一度目を向けると、野蛮な人達と対峙しました。
歳は私と同じ位ですわ。
私の華麗さに比べたら、地味な子ですのね。
幼なじみの白蓮さんみたいですわね。
彼は野蛮な人達に向かって、帰るように言っていましたわ。
何なのかしらこの子っ!
野蛮な人達は、私に無礼を働いたばかりか、猪々子さんを殴り怪我をさせましたのよ。
こんな野蛮な人達にはケチョンケチョンにしなくては気が済まないですわ!
私が心の中で、不満を口にしていると、どうやら彼と野蛮な人達は交渉決裂したようですわ。
オーーーホホホホ、当然ですわ。
この袁紹に無礼を働いたのですから、私の誇りに懸けて帰すわけには参りませんわ。
「そこの貴方っ!見事、野蛮な人達をケチョンケチョンにして下さいまし!」
私は彼に言いいましたわ。
なんなんでしょう?
先程までは、不安でしたのに・・・、不安じゃないですわね。
こ、この私が不安なんてありえないですわっ!
ほんのちょっとだけ、不安でしたのよ。
それなのに今は凄く落ち着いていますわ。
彼の所為なんですの?
ぱ、白蓮さんのような地味な人のお陰なんて、絶対に有り得ませ
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