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幻想甲虫録
白羽の子 ー奇跡の真実ー
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美鈴「スゥー……スゥー……」

リュウガ「また寝てやがる………おい起きろ!門番が寝てどうすんだよ!?侵入者が入ってきたらまた咲夜とジェットに怒られるぞ!?」

美鈴「うぇへへ〜、しゃくやしゃ〜ん……」


いくら揺すっても声をかけても美鈴は目を覚まさない。


リュウガ「…………ったく、こんなん咲夜とジェットに見せられねぇじゃねぇか」

???「私たちに何だって?」

リュウガ「ゲッ!!お前ら帰ってたのかよ!!」


リュウガが目の当たりにしたのは紅魔館のメイド長、『十六夜咲夜』。そのパートナーである大顎の先が赤みがかったタランドゥスツヤクワガタ、『ジェット』。両手と大顎に食材が入った袋を持っている感じからして、買い物に行っていたのだろう。
呆れていたところを咲夜に声をかけられ、冷や汗をかくリュウガ。これでは自分もとばっちりを受ける羽目になる。


咲夜「また寝てるのね……ホントにもう、寝ないでちゃんと門番やりなさいっていつも言ってるのに………」

リュウガ「悪りぃ…今度は『ヒャクレツケン』使ってでも起こすから」

ジェット「ほう?でしたら今からでもしますか?私の『ヒャクレツセン』とどっちが多くボコボコにできるか試してみますか?」

美鈴「ヒェエエエエエエエ!!おおおお起きます起きます!!起きるからそれだけは勘弁してくださーい!!リュウガさんとジェットさんのスピードラッシュ、どっちも食らいたくないですゥゥゥゥゥ!!」


恐怖のあまり目を覚ました美鈴。そんな彼女を見て咲夜がナイフを取り出したかと思うと。


咲夜「じゃあ私のナイフでお仕置きね♪」

美鈴「あ゛」





ジェット「全く、リュウガを見習ってほしいものです」


美鈴は頭にナイフを刺され、気絶していた。そんな美鈴を見た咲夜、ジェット、リュウガは呆れ、ため息をついた。


ジェット「純粋ゆえに騙されて入られてしまうのも問題ですが、それでも仕事をしてくれて大変ありがたい」

リュウガ「ホントに面目ねぇ」

咲夜「イクスさんにはバカって言われていますが」

リュウガ「せめて筋肉つけろよなぁ、あいつ……」

ジェット「バカは公認ですか?」

リュウガ「筋肉バカと言うなら問題なし!」


咲夜とジェットがため息をついた時、紅魔館から紫色のギラファノコギリクワガタが出てきた。
そのギラファノコギリクワガタの名は『カリスマローグ』。背中にはどういうわけか『鰐』という漢字1文字が書かれていた。


カリスマローグ「お帰り。ピーマン入ってないよな?」

リュウガ「オメェはいい加減ピーマン克服しろや!」

ジェット「ローグ様、好き嫌いはいけませんといつも言ってるでしょう?」

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