天界の掟
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遡ること少し前・・・エルザside
「天輪・五芒星の剣!!」
相手の能力がわからない以上、持久戦に持ち込ませるわけにはいかない。それにナツの状態も気になるため、短時間で仕留める必要がある。そう思いすぐに攻撃を繰り出すが・・・
「おぉっ、なかなかの速度だな」
男はそう言うとあっさりと攻撃を掻い潜ってしまう。
「なっ・・・」
あまりにも速い動き。まるでこちらの攻撃を最初から理解していたかのような反応に思わず目を見開く。
「タウロス!!バルゴ!!」
「Mo!!」
「お呼びですか?姫」
ルーシィはタウロスとバルゴを呼び出す。パワーのあるタウロスと戦闘能力が高めのバルゴならいけるか?
「あれ?二人増えたよ?」
「二人・・・え?あれも人のカウントでいいのか?」
二人は星霊魔法を見るのが初めてなのか、困惑したような表情を浮かべている。
「星霊衣・タウロス!!」
さらにはルーシィは自身にもタウロスの力を宿らせる。それにまた二人が驚いている隙に、タウロスとルーシィが突撃していく。
「ハァァァァ!!」
「Mooo!!」
パワーに特化している二人の攻撃。しかも相手は驚くばかりで全く警戒を怠っていたために反応が遅れている。
「あっ、ミスった」
完全に間合いに入られている男の口から思わずそんな声が漏れる。相手は間違いなく大ピンチに陥っているはず。それなのに、全く慌てている様子がない。
「はいはい、そういうこと言わなくていいから」
ルーシィの鞭とタウロスの斧が捉えると思ったその瞬間、突如風が舞い起こる。それも、一瞬で体力を奪われるほどの熱風が。
「キャッ!!」
「Mooo!?」
予期せぬ風にバランスを崩されたと思った途端、二人は風に押し流されてしまう。そのせいで、相手に攻撃を入れることができなかった。
「自分たちに注意を引き付けておいて・・・」
目の前の敵を取り除いたと思った瞬間に、男の方はすぐに視線を落とす。
「下からも攻撃とはなかなか考えるじゃんか」
「!!」
地面を掘って相手の足元に来ていたバルゴ。それを彼らはわかっていた。
「ほらよっと」
「キャッ!!」
炎を纏わせた張り手でバルゴの頭を叩きつける。すると、そのダメージが大きかったためか、バルゴは星霊界に帰されてしまった。
「なるほど、人間じゃなかったわけね」
「他空間からの召喚者ってわけね」
バルゴもタウロスも瞬く間に倒されてしまった。それだけで相手の力が高いことはよくわかる。
「いやぁ、いい風だ」
「この世界はあまりにも寒いからね」
先程の風はアンラッキーかと思ったが、どうやら違
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