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悲しい顔が笑顔に
第一章
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です」
「これからもライアンをそうした性格でいられる様にします」
「明るく人懐っこい性格のままで」
「そうしていきます」
「お願いします、そうしてくれたらライアンも幸せです」
 こう一家に行った、それから定期的に送られてくる一家のメールに添えられているライアンは実際とても明るかった。
 施設にはもう一匹悲しい顔をした猫がいた。
 ベンベンというその雄のトラ猫は元野良猫で脊椎を損傷し傷だらけで左耳は捻じ曲がっている状態で保護された。顔の皮膚は垂れ下がり痛みで苦しんでいた。
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