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幻想甲虫録
白羽の子 ー預かりー
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轟天のハサミ技とナゲ技を食らい、あっけなく倒れたマンディブラリスミツノとマキシムス。そんな彼らを見てアヌビスは激昂しながら轟天に突撃した。



ゴワアアアアアアアアン



アヌビス「ゴブゥ!?」

轟天「フン!歳を重ねたがこの轟天、若さに遅れを取るほど鈍ってはおらん!」


一瞬何が起きたのかアヌビスにはさっぱりわからなかった。
だが霊夢ははっきりと目の当たりにしていた。突撃したアヌビスに轟天がとった行動を。


霊夢「あのオオクワガタ……大顎じゃなくて足で殴った!?」

ギルティ「足!?」


そう、轟天の頑強な前足がアヌビスの頭めがけて振り下ろされていたのだ。


アヌビス「ぁ………ぁ………」


殴られた衝撃で脳震盪を起こしたのか、動きが止まったアヌビス。足で殴ることで敵の動きを止めるなど霊夢たちは今まで一度も見たことがなかった。


轟天「我が奥義を味わえるのだ、生きてその技を覚えておれ!これが我が奥義!『激震』だァァァァァ!!」


動けなくなったアヌビスの脇腹を発達した左顎で殴った。アヌビスはそのまま吹き飛ばされ、その飛距離は10メートル以上にも及んだ。


轟天「グハハハハハ!非力なり!(オレ)を超越しようと思う者は他におらんのか!」

コクワガタ「うわぁ……あのむしさん、すごくつよい……ぼくもきたえたらあんなふうになれるのかなぁ?」


圧倒的な力に翻弄された挙げ句、倒されたアヌビスたち。轟天の戦いぶりを見て目をキラキラさせるコクワガタ。轟天は笑った後、彼の戦いぶりを見ていた霊夢たちに目を向けた。
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