137 再会、そして合流
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あっさりと元気になった。
「いえ、そうではなく・・・」
まき子も友蔵が理解を間違えていると思い、説明し直した。
「この手紙を貰った本人じゃないと駄目なんです。さくらさん自身にこの手紙が渡されましたか?」
「はて・・・、ワシは貰ったかどうか・・・」
友蔵は自身の記憶を探った。
「いいや、貰ってないわよ。私とまる子宛てに来たわ」
さきこは断言した。
「あ、そうじゃった。でも、まる子の友達のお母さんがいるなら儂も来て大丈夫じゃろ」
あまりに楽観的な友蔵に呆れるまき子であった。
「それでは駄目なんです。私は娘と同じこの手紙を貰っているからここにいるんです。おじいさんがこの手紙を直接貰っていないのでは駄目なんです」
「な、なんと!!」
友蔵はショックを受けた。
「い、嫌じゃ、嫌じゃ!!儂はまる子達を危険な目に遭わせたくないんじゃ〜!!」
(どこまでも我が儘なじいさんだな・・・)
三河口は心の中で思った。
「おじいちゃん、悪いけど帰ってくれるかしら?」
さきこは頼んだ。
「お姉ちゃん、大丈夫なのかい!?その恐ろしい敵とやらに殺されたならワシは黙ってられん!!」
「まあ、そこで見送るならいいでしょう。皆、行きましょう」
まき子はこれ以上相手をしても埒が明かないと思い、先に進む事にした。皆はその場にいる二人の少女に手紙を見せる。
「ありがとうございます。お進みください」
かよ子もその女子に自分の手紙を見せる。
「最高位の道具・杖の所有者・山田かよ子さんですね?おいでいただきありがとうございます。では、お進みください」
「あ、はい」
かよ子は緊張のあまりお辞儀をして進んだ。他の皆も手紙を見せると共に先に進む。まる子は後ろで待っている祖父が気になった。
「まるちゃん、行こうよ」
かよ子が呼び掛けた。
「う、うん・・・」
そして、祖父が叫ぶ。
「ま、まる子〜!!頼む!儂はまる子の祖父じゃ!どうか儂も行かせておくれ〜!この通りじゃ!!」
友蔵は土下座した。
「手紙はお持ちでしょうか?」
「手紙なら孫が持っとる・・・」
「お孫さんではなく、貴方はお持ちですか?」
少女は聞き返す。
「儂は持っとらん!でもまる子達が心配なんじゃ」
友蔵は強行突破しようとする。しかし、見えない壁によって弾き返された。
「私達の世界から送られている手紙がないとここから先はお通りできません」
「頼む、通してくれ〜」
まる子はその場へ戻ろうとする。
「お願いだよお〜。おじいちゃんも連れて行かせてよお〜。この手紙を見せればいいんだから」
まる子は祖父に手紙を渡そうとする。
「申し訳ないですが手紙は受け取った本人しかお使いできません。別の人に譲渡して通す事も認められておりせん」
「そんなあ・・・
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