青黒く青白い弟
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なんて見ねぇと思うし。それよりかき氷か……どんな味かな?」
案外期待していた。ザミーゴはいつも氷の塊ばかり食べていたので氷菓子といったものを一度も食べたことがなかった。むしろ『氷菓子の存在を知らなかった』と言った方が正しいだろう。
店の奥で氷を削る音が外まで聞こえ、同時にザミーゴの期待はより一層深まっていく。
ヘルクス「失礼だが、水色のコーカサスよ。ザミーゴといったな」
ザミーゴ「そうさ。いかにも俺がザミーゴだ。そういうお前は?」
ヘルクス「私はヘルクスだ」
ザミーゴ「ほう、そうか。ところでお前らが持ってるそれ何だ?」
まだデストロイヤーに会っていないのか、ヘルクスたちが持っているナマコに目をつけた。
妖夢「ナマコだそうです」
ザミーゴ「ナマコォ?」
ソウトウ「何でも幻想郷のどこかにシアンのグランディスオオクワガタがいるらしい。奴は泥棒をやっているとのことだが、マゼンタのセアカフタマタクワガタが言うにこれはシアンのグランディスオオクワガタへの対策らしい」
ザミーゴ「何だそりゃ。というかマゼンタ?ピンクじゃねぇのか?」
デストロイヤー「ピンクじゃない、マゼンタだ」
ザミーゴ「ファッ!?おまっ、どっから現れた!?」
再びピンクに反応し、どこからともなく現れたデストロイヤー。今度はザミーゴの背後に立っていた。
デストロイヤー「ピンクと言う奴がいる限り、俺はどこからでも出てくるぞ?」
ザミーゴ「……ヤベェ、まだ仕事の季節じゃねぇのに背筋が凍っちまったぜ………」
デストロイヤー「さて、そろそろナマコがなくなりそうだし、また補充してこねぇとな。じゃあな」
ザミーゴ「って俺の隣にいつの間にヌメヌメしたのが!?これがナマコっていうのか!?」
困惑するザミーゴなど無視して再び飛び去っていくデストロイヤーを見届けるヘルクス、ソウトウ、妖夢。
一体何なんでしょうねと言わんばかりに妖夢は複雑そうな表情をしていた。
ヘルクス「…………あ、奴の名前を聞き忘れた」
ソウトウ「あの様子からしてまたどこかで会うかもしれんな」
そんな時、また誰かがオズワルドを暴れさせているのだろうか、人里が騒がしくなっていた。
妖夢「何でしょう、この騒ぎ?」
ソウトウ「ただ事ではないのは確かだな。様子を見に行かねば」
ザミーゴ「ん?お前ら行くのか」
ソウトウ「ザミーゴ殿は行かぬのか?」
ザミーゴ「俺はここでかき氷とやらを食わなきゃならねぇからな。どんなものか気になってしょうがねぇんだ」
ヘルクス「そうか。なら、さらばだ」
ザミーゴ「アディオス」
別れを告げるヘルクスを見た妖夢とソウト
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