第六百二十二話 お茶だけでその十一
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「利休さんは凄いよ」
「スーパースターね」
七海は菅のその話を聞いて言った。
「利休さんは」
「そうだよね」
「ええ、もう何でもありの」
「秀吉さんのブレーンだったり」
「戦ったり錬金術師だったり」
「それで黒幕だったり」
「本当に色々で」
作品によって様々な役回りでというのだ。
「信長さんや秀吉さんクラスね」
「あの頃の日本ってスーパースター多いわね」
「そうだよね」
スターリングは蝉玉のその言葉に頷いた。
「武田信玄さんに上杉謙信さんに」
「あと毛利元就さんもね」
「伊達政宗さんもだよね」
「それで剣豪だと宮本武蔵さんもいるし」
「そしてその人達にも並んで」
菅はレモンティーを口にしながら話した。
「利休さんもなんだ」
「そういうことね、しかしね」
蝉玉はあらためて言った。
「利休さんは考えれば考える程偉大ね」
「茶道を確立しただけじゃないね」
「色々な意味で凄い人ね」
「だから黒幕とか悪役にもなるんだ」
創作によってはそうした立ち位置になる場合もあるというのだ。
「それで悪いこともね」
「するのね」
「そうなんだ」
実際にというのだ。
「これがね」
「そうなのね」
「まあ信長さんも悪役になること多いし」
この時代の創作でもそうである。
「第六天魔王だから」
「信長さんってどんな役も合うね」
スターリングはこう言った。
「本当に」
「うん、恰好いい主人公にもなって」
「ダークヒーローにもなって」
「ラスボスにもなって」
「頼りになる主君にもなるし」
「本当に色々な役になって」
「どれも合うから」
織田信長、彼もというのだ。
「凄い人だね」
「そうだね」
「これが徳川家康さんだと」
七海は戦国の勝者であり以後日本に長きに渡る泰平と繁栄をもたらした徳川幕府を開いたこの人物の名前を出した。
「どっちかなのよね」
「いい役か悪い役か」
「どっちかなのね」
「いい役だと律儀で温厚な人で」
そうした役でというのだ。
「悪役だと陰湿な謀略家」
「狸親父だね」
「そのどちらかね」
「豊臣家の敵だと」
この場合真田幸村が主役である場合が大抵だ。
「悪役で」
「他はいい役」
「律儀で温厚な人ってことね」
「しかも有能な」
「そんな人ね」
「本当にどっちかなのよね」
創作での徳川家康はというのだ。
「家康さんは」
「信長さんと違って」
「二つなのね」
「ええ、ただね」
七海はこうも言った。
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