第一章
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同じものを食べること
サブウェイリ=サリーはアメリカニューメキシコ州のある花屋の飼い犬である、かつては野良犬であるが今は保護されその家の家族になっている。
茶色の毛のやや大型の雌犬で四匹の子犬の母でもある。子犬はそれぞれ母親そっくりで雄の二匹はジミー、ビリーといい雌の二匹はクー、ロールという。
五匹共今は楽しく暮らしている、このサリーは毎日だった。
花屋の近所にあるサンドイッチ屋に足を運ぶと毎日そこの親父からサンドイッチを貰う、そうしてだった。
そのサンドイッチを咥えて花屋に戻って子供達と一緒に食べている、花屋の奥さんはそんな彼女を見て言った。
「ご飯は毎日あげてるのに」
「どうしてかな」
花屋のご主人も言った。奥さんの名前はミサエご主人の名前はユキオといい名字はカタクラという。二人共日系人で髪の毛も目も黒く背は然程高くない。
「サンドイッチ屋さんに行くな」
「毎日ね」
「それで子供達にあげているけれど」
「どうしてかしら」
夫婦はそれがわからなかった、だが。
ここでだ、サンドイッチ屋の主であるフリードリヒ=ルース大柄で金髪碧眼でいかつい顔の彼が夫婦に話した。
「それはあれだよ」
「あれ?」
「あれっていうと」
「子供達に美味いものを食わせたいんだよ」
こう花屋の夫婦に言うのだった。
「うちのサンドイッチをな」
「そちらのお店のサンドイッチは確かに美味しいですね」
「それで評判ですね」
「実際にそうですね」
「それもかなり」
「最初うちの前をあの娘が歩いていたんでな」
サリーがというのだ。
「サンドイッチあげたら一口食ってだよ」
「そしてですか」
「子供達にあげてましたか」
「美味いものは子供達にも食わせたいんだ」
ルースは笑顔で言った。
「人間と同じさ、猫だってな」
「ああ、そちらの子達もですね」
「そうですね」
「こいつ等な」
ルースが笑顔で言うとだった。
彼の足下に大きな黒猫とだった。
小さな黒猫が四匹出た、ルースは自分の愛猫達を見て花屋の夫婦に話した。
「お母さんのエディータだってな」
「ニャア」
大きな黒猫が鳴いた、まずは。
「俺がサンドイッチ出すとな」
「それならですね」
「自分だけ食べないで」
「ああ、子供達にな」
ルースはさらに言った。
「アレクサンドラ、サーニャ、エーリカ、ペリーヌにな」
「ニャア」
「ナア」
「ニャオン」
「ミャウン」
「いつもあげてるんだ」
サンドイッチをというのだ、自分が作った。
「絶対に独り占めにいないんだよ」
「子供達にあげている」
「それで皆で食べているんですね」
「そうなんだよ、あんた達もそうで俺達もさ」
「子供達と一緒に食べま
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