第一章
[2]次話
猫の絆は永遠
メリーランド州を拠点に活動するある動物保護団体でだった。
十六歳の茶色で一部が白くなっている雄猫のマックスと殆ど白で耳等が茶色くなっている雌猫のモジョは同じ飼い主に飼われていたが。
「飼い主の人が亡くなられて」
「里親募集の手続きをしていまして」
団体のスタッフがボランティアで来ている小柄なアフリカ系の女性シルヴィア=バトルに対して話した。
「幸いもうです」
「里親は見付かっていますか」
「モジョは、ですがこちらでは」
スタッフはシルヴィアに話した。
「里親の方の負担を減らす為に」
「一匹一匹で、ですか」
「家族にしてもらう方針です」
「そうですか」
「マックスもです」
もう一匹の彼もというのだ。
「きっとです」
「里親の人がですね」
「すぐに見付かります」
こう言うのだった、そして。
二匹はそれぞれ別のケージの中にいた、だが二匹共お互いを見てとても寂しそうだった。それでシルヴィアはスタッフに問うた。
「夫婦ではないですね」
「はい、ですが」
「それでもですか」
「とても仲がよくて」
「それで、ですか」
「ああしてずっと見つめ合っています」
そうしているというのだ。
「心配そうに」
「その子達が別々になりますか」
「そうなります、ですが里親の方の負担を考えますと」
どうしてもというのだ。
「このことはです」
「仕方ないですね」
「その代わりきっと素晴らしい里親を見付けますので」
スタッフは答えた、だが。
モジョの里親に来たアジア系の女性はお互いを心配そうに見詰め合う彼女とマックスの姿を確認した。
「ニャア・・・・・・」
「ニャア・・・・・・」
「あの、この子達は」
「実は」
スタッフは隠すことは不誠実と思い女性に二匹のことを話した、すると女性はスタッフに強い声で話した。
「では二匹共私が引き取ります」
「どちらの子もですか」
「それじゃあ離れたくないでしょう」
お互いにというのだ。
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