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幻想甲虫録
かませ虫のDEAD END
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る甲虫に目が止まった。
香霖堂の前から姿を消したサビイロカブトのサビーだった。


メンガタ「サビー、何してんだこんなトコで。急にいなくなったからびっくりしたぞ」

サビー「……………」


だがサビーは何かに怯えている様子だった。メンガタに声をかけられてもただ震えるだけで何もしゃべらない。


メンガタ「そんなことより技屋がいなかったから探しに………おい、さっきから何黙ってんだ?」

サビー「……………」

メンガタ「黙ってちゃわかんねぇだろうが。あっちに何かある………!?」


サビーが怯えながら向けていた視線にはある恐ろしい光景があった。その視線に目を向けたメンガタも愕然とした。



グチャッ
ズズズズッ



彼らが目の当たりにしたものは血を流しながら倒れている人間。
そして1匹のギラファノコギリクワガタ………遺体の血をすするディアボロの姿。


ディアボロ「チッ、こいつもまずい。どうして幻想郷にはこんなまずいものばっかしかねぇんだ………!」

サビー「あ、あわわわわわ……!」

メンガタ「あいつ………噂で聞いたことがあるぞ………ディアボロ……だったか?」

ディアボロ「あ?」


血をすすることに夢中でメンガタとサビーに気づかなかったディアボロだが、話し声を聞くや否や彼らに視線を向けた。


ディアボロ「……何だ、クソガキ共か。ちょうどいい…まずい奴の血ばかりで飽き飽きしていたところだ、次は貴様らを食らうとしよう」

サビー「ひ、ヒエエエエエエエエエエエ!!に、逃げようよメンガタ!!」

メンガタ「いや、この際あいつを殺せば……あるいは……」

サビー「何言ってんのメンガタ……!?ね、ねえ……これホントに逃げた方がいいよ……!」

メンガタ「バカ野郎!!今さらこんなところで尻尾巻いて逃げられるか!!ここで殺せば―――――」



ガォンッ



メンガタ「!?」


突然の風圧がメンガタを襲った。気づけばディアボロが間近におり、サビーがまた大顎に挟まれていた。


メンガタ「サビー!?」

ディアボロ「甲虫以下風情が俺を殺せると思ってんのか?ヴァカめ……!」

サビー「い…嫌ぁ…メンガタ……助けて……!」

ディアボロ「痛すぎて失神すんじゃねぇぞ?いや、貴様はこれから殺されるから失神の『し』の字もねぇか。訂正だ」



ギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコ



サビー「!!!」


内歯で首を切断しようと挟んだまま大回転。だがゲイツのギコギコスラッシュとはまるっきり違う。ディアボロは本当に切断するつもりだった。
ディアボロが使うハサミ技、ゲイツのギコギ
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