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幻想甲虫録
かませ虫のDEAD END
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、ずいぶん楽しそうなことをしているな。殺しだと?俺も混ぜてくれよ」


誰かの声が聞こえてきたのはその時だった。まるで地中から聞こえてきたようにも感じる。
だがサビーは何の疑問を抱えることもなく、謎の声にこう返事をした。


サビー「ん〜?誰かは知らないけど、君もこいつら殺したいの?」

メンガタ「手伝いてぇなら好きにしろ。だがこのメンガタ様の興を冷ますような真似をするなら………って、何だ?」

サビー「どうしたのメン……あれ?急に固まってどうしたの?」


地中から聞こえてきた謎の声にメンガタの動きが止まった。
謎の声を聞いたのはメンガタとサビーだけではない。リリカと日花もしっかり聞いていた。


リリカ「あ………あの声って………」

日花「まさか………」

サビー「え?え?」

メンガタ「??????」


リリカと日花にとっては聞き慣れた声だった。状況が飲み込めないメンガタとサビーが首をかしげたその瞬間だった。


???「オォォォラァァァ!!!」



バゴオオオオオオオオオン



サビー「ボヘェェェェェェェェェェェェイ!!?」

メンガタ「サビィィィィィィィィ!?」


声の主と思われる謎の物体が地中から飛び出し、サビーを吹き飛ばした。


???「………『サブマリンアタック』」

リリカ「あ…あなたは……!?」

日花「……その赤っぽい体………お前……まさか………!」


声の主にしてサビーにサブマリンアタックを決めた物体の正体。一番上の姉が使うパートナーだったのですぐにわかった。


朱色のラコダール「大丈夫か?リリカ、日花」

リリカ「ふ……フォルテさん………!」

日花「フォルテ……来てくれたのか………!」


朱色に染まったラコダールツヤクワガタ、彼の名はフォルテ。ルナサのパートナーにして、あることを何よりも嫌う甲虫だった。


メンガタ「ウガァァァァ!!誰だ、せっかくいいトコを邪魔しやがってぇ!!」

サビー「邪魔も何も、あいつ……」

メンガタ「うるせぇ!!ギッタギタのメッタメタにしてバラバラに引き裂いて……や……!?」


地中から飛び出した物体ことフォルテに目をつけ、睨みつけた途端、驚いて目を丸くした。


メンガタ「ゲェー!?お、お前は………卑怯なことが大嫌いなクワガタ……フォルテ!!」

サビー「ぷ、プリズムリバー三姉妹の怖いクワガタが何でここに来たの!?」

フォルテ「リリカ……!」


痛めつけられてボロボロになったリリカが信じられなかった。
なんてことだ。もう少し早く気づいていれば。フォルテの心境はまさにそうだった。


リリカ「ご、ごめんね……し
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