第七百三十六話 ラテンシルバー
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第七百三十六話 ラテンシルバー
最後の六人目は何とギリシアでした。スペインから皆に紹介された彼はとはいっても緊張した様子もなくやっぱりとてものんびりとした調子です。
「宜しくな」
「まさかギリシアさんだったなんて」
「意外っていうか」
「とりあえず友達がいるのは嬉しい」
こうは言っても表情はあまり変わらなかったりします。
「楽しくやろうな」
「そういえばうちにしろギリシアさんのお家にしろ」
「そうよね」
ルチアとレナータはここであることに気付いたのでした。それは。
「お宝一杯よね」
「もう少し何処か掘っただけでね」
「あと俺の家は猫も多い」
ギリシアはここで急に訳のわからないことを言ってきました。
「そちらも宜しくな」
「ああ、俺も猫は好きやしな」
キューバはそんな彼に対してもいつもの気さくさで返します。彼もかなりの大物です。
「あと俺の家の周りの海にもお宝がどっさりやしな」
「そうだな。俺も海は好きだ」
何か噛み合わないようでそれでいて上手くいっている会話です。そうしてギリシアは今度は皆に対してあるものを渡してきました。それは。
「あと身体にいいから」
「これだけは忘れないんだな」
「シルバーだからな」
イタリア兄に応えながら渡してきたのは生野菜でした。何故かそういうものも常に持っている不思議なシルバーなのでした。
第七百三十六話 完
2009・5・
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