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おぢばにおかえり
第六十五話 心配していてその十二

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「そのことはわかりましたし応援させてもらいます」
「そうしてくれるの」
「はい、それとです」
 阿波野君はさらに言いました。
「先輩がとても大切にしている人ですね」
「そのことはね」
 私が阿波野君に答えました。
「尊敬しているわ」
「そうした人ですからもう悪いことは絶対に言わないです」
「これまで散々言ったのに?」
「もう何があっても言わないです」
 こう私に言ってきました。
「そうします」
「約束出来るかしら」
「自分で言ったことは守らないといけないですから」
 これが阿波野君の返事でした。
「ですから」
「二度と言わないのね」
「はい、先輩も嫌ですよね」
「私は悪口自体が嫌いよ」
 そもそもです。
「だから二度と言わないの」
「そうしますので」
「本当にそこはお願いね」
「それじゃあこのお話はこれで終わりですね」
「そうね、結局阿波野君は先輩をわかってくれなかったけれど」 
 このことは本当に残念でした、折角時間をもうけて練り合いをしたというのに。
「それでも二度と悪口言わないなら」
「いいですか」
「あと先輩が反省して何とかしようとしてるってこともわかってくれたのね」
「そのことも」
「それならいいわ」
 充分ではないですがそれでもです。
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