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幻想甲虫録
死神甲虫オズワルド
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ツルギさん!」

ツルギ「わ………我はなんとか無事だ………それより大妖精、我と鎧丸様……そしてチルノを連れて逃げるのだ…………」


ツルギの意識はここで途絶えた。


大妖精「う……うわああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」


相棒が倒れた。鎧丸も戦闘不能。大妖精の叫び声は人里全体に響き渡り、霊夢とソウゴも直感でわかった。あの男は人間じゃないと。


夫「もっと叫びなぁ、メスガキィ!!次はテメェをターゲットにしてやるからよォ!!ヒャハハハハハハハ!!アーッハハハハハハハハハハハ!!」

ソウゴ「メチャクチャだ……まるでケダモノにも見える………」

霊夢「妖怪より妖怪らしい人間よ……あれは」

夫「テメェらゴミ虫みてぇな雑魚共が俺のオズワルドにかなうもんかぁ!!この死神クワガタは最強の虫で『大事に扱っている』からなぁ!!」

オズワルド(何が『大事に』だ。それに俺は最強と名乗ったことなど一度もない。歩く粗大ゴミの分際で………って、ん?)


見ると、鎧凰丸の目が冷ややかとなっていた。だがその視線はオズワルドではなく、夫に刺さっていた。





まるで養豚場の豚を見るかのような目で。





鎧凰丸「『大事に扱っている』?くだらん。そもそも、貴様はそのオズワルドやらに暴力を振るっていたではないか。『ゴミのように扱って捨てる』の間違いではないのか?」



ブチッ



『ゴミのように扱って捨てる』の間違い。その言葉に夫の何かが切れたような音がした。


夫「…………殺せ。ぶちのめせオズワルド。二度とその口を利けなくなるぐらいグチャグチャにしろ!!その次はあのメスガキ共も殺せ!!」

オズワルド「チッ……了解」


苛立ちながらも鎧凰丸に襲いかかる。鎧凰丸も技を放つためにオズワルドに突進した。


オズワルド「『バーニングバースト』!!」

鎧凰丸「『コンプリートスマッシュ』!!」


互いの角と大顎がぶつかり合った。


霊夢「あいこ!?」

鎧凰丸「ッ………!」

オズワルド「ぬぅ………っ!」


だがあいこであるにもかかわらず、鎧凰丸の方が若干大きく後ずさっている。
角と大顎を押し合っている中、鎧凰丸が急に口を開いた。


鎧凰丸「死神よ、オズワルドといったな。あの男に道具として扱われているが、それでいいのか?お主自身にも思うところがあるのではないのか?」

オズワルド「………このままでいいから話を聞いてくれないか?」

鎧凰丸「何だ」

オズワルド「お前の言い分はごもっともだ。どの道俺はわざと負けてあの歩く粗大ゴミと縁を切るつもりだったんだが………」

鎧凰丸
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