第一章
[2]次話
前足のない犬
アメリカニューヨーク州で警察官をしているジョアン=ヴァロワは黒い目と長い黒髪の女性だ。背はアメリカ人の平均より少し低い感じで中肉でお洒落な感じだ。その彼女は今自分が引き取った犬の話を聞いて言った。
「生きられないからですか」
「そう思われてでしょうね」
犬を保護していた施設のスタッフが話した。
「ですからゴミ箱に捨てられていました」
「そうですか」
「前足がないので」
見ればその白い毛で顔の左右が薄茶色で垂れ耳の犬はそうだ、そして顔立ちは優しく鼻はハート型である。
「それで」
「人だと両手がないですね」
「そうなりますかね、ですから」
「前の飼い主にはですか」
「ゴミ箱に捨てられたんでしょう」
「酷いことですね」
「生まれてすぐそれで尻尾も切られていまして」
見れば少し短い。
「それでずっとこちらで育てていましたが」
「里親を募集してですね」
「引き取ってもらってです」
ジョアンにというのだ。
「嬉しいです、可愛がって下さい」
「そうさせてもらいます」
「明るくて人懐っこい子なので。雄で名前はキュービッドといいます」
「ワン」
ここでキュービッドは明るく鳴いた、そしてだった。
彼はヴァロワ家の家族となった、一家はすぐに彼を優しく迎えた、だが。
やはり前足がないので義足を用意した、だが。
「何かな」
「そうね」
ジョアンの両親が義足を使って動く彼を見つつ話した。
「苦しそうね」
「義足が付いている部分が痛いかもな」
「それじゃあね」
「義足は止めるか」
「ええ、けれど義足がなくてもね」
「後ろ足だけじゃどうしようもないからな」
「這ってじゃ背骨に負担がかかるし」
だからだというのだ。
「どうしてもね」
「義足みたいなのは必要だな」
「だったら」
ジョアンはネットで障害のある犬や猫のことを調べてその中で犬用の車椅子があることを知った、それで両親に話した。
「車椅子どうかしら、犬用の」
「そんなものがあるんだな」
「じゃあそれを付けてみましょう」
「それじゃあね」
早速その車椅子を購入した、そのうえで。
キュービッドにその車椅子を付けるとだった。
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