七十匹目
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ヌイ様」
「じゃぁこれメアとイゼルの部屋にもっていこうか」
扇風機試作1号をアイテムボックスに入れて二人の部屋へ向かう。
部屋に入ると二人は寝ていた。
部屋に置かれた二人のベッド。
そこで気づく。
首振り機能がねぇ、と。
仕方ないので外装に追加する形でファンの前にセパレータをつける。
スイッチオン。
スイッチを入れるとモーターが回り始める。
ファンが回り、風が起こる。
ファンの角度はまったく計算してないが、まぁ、機能してるしいいだろう。
「エリザ、どう思う? 食堂とか客間とかにも置けそうじゃない?」
「素晴らしいと思います。ですが…」
とエリザが懸念事項を話す。
「魔石も無しにこれほどの装置を動かす技術は非常に危険かと」
「どうせこの屋敷以外で使わないし問題ないでしょ」
魔石は魔力をため込む鉱物で、時計や魔力灯や魔力コンロなどに使われている。
要は魔力電池。
これを砕いたりして急速に魔力を回復させることもできるらしい。
だが僕としては魔石にそこまでの利点を見いだせていない。
僕自身魔力が人より多いので急速回復しようとすれば大量に魔石を必要とする。
魔力を使った絡繰りは今のところアイデア無し。
電池は錬金すればいい。
ぱっと思いつくのは爆弾だが必要性が無い。
「じゃぁ客間に置くのは無しかな」
「そこらへんはタマモ様に聞いてみるのがいいかと」
「だよねー」
二人の部屋を後にして、自室に戻る。
「とりあえず5個ぐらい作っとくか…」
パパッと5つ扇風機を練成してアイテムボックスにつっこむ。
…すごい容量食うなこれ。
それもそうか。
アイテムボックスって容積だもんな。
余裕はまだまだあるが、扇風機は小型化した方がいいかもな。
「これアルフレッド王に献上したら幾らもらえると思う?」
「王族に在庫を押し付けるのはどうかと」
「アルフレッドさんなら喜びそうな気もするけどね」
結局扇風機はシュリッセル家と王城の一部の部屋に置かれることとなる。
それもプライベートスペースに限ってのことで、多くの目に触れるような場所には置かないという確約の元でだ。
ツェツィーリア様には怒られたけどね。
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