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魔法少女リリカルなのはStrikerS 前衛の守護者
第五十八話 居候
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っている意味が分からず、アルフが聞き返す。
「味噌と牛乳にはメラトニンっていう眠くなるホルモンを分泌させる成分がタップリ含まれてるんです。バナナにはマグネシウムやカリウム……まあ、緊張している筋肉をリラックスさせる効果があるんです。疲れ切った身体にそれらの物を食べて、横になればグッスリって算段ですよ」
アスカの説明を聞いても、アルフには良く理解できなかった。だが、
「……自然に眠くなるようにし向けた、って事かい?」
「まあ、そうですね」
シンプルに理解したようだ。
「クスリとかは使ってません。安心してください」
アスカはジッとアルフの目を見つめる。アルフも、アスカの目を見返した。
「……ウソを言っている目じゃないね。いいさ、信じよう」
アルフはそう言って視線を外した。
「オレも聞きたい事があります、アルフさん」
「ジュエルシードを集めている理由ならダメだよ。アンタには関係のない事だ」
アルフに先読みされ、アスカは口を噤んだ。
「先に言っておくよ。アタシはアンタを信用してない。もしフェイトに悪さするようなら、遠慮なく噛みつくからね」
鋭い犬歯を覗かせ、アルフはアスカを威嚇した。
「……肝に銘じておきますよ」
ピリピリとした空気の中、アスカは努めて平静を装った。
「……アタシも寝るよ。アンタも、もう寝な」
アスカに背を向けて、アルフはロフトに歩いて行った。
(まあ、アルフさんの反応は当たり前だよな。そう簡単に信用される訳がない。名前も言えないのに……ハラオウン……フェイトさんがお人好しなだけなんだよな)
頭では理解しているつもりだが、やはり信用されないと言うのは寂しい気分になってしまう。
仕方がないとは分かっているが、中々割り切る事は難しかった。
「…………ああ、そうだ、ナナシ」
ロフトにつながる梯子に手をかけたアルフが振り返った。
「はい?」
なんだろうとアルフを見るアスカ。
「その……ゴハン、旨かったよ。明日から、頼んだよ」
それだけ言って、アルフはそそくさとロフトに上がって行った。
一瞬、キョトンとしたアスカだった。
それがアルフの感謝の言葉だと分かると、嬉しそうに笑みをこぼした。
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