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魔法少女リリカルなのはStrikerS 前衛の守護者
第五十八話 居候
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ン、チーン、チーン……

明らかにレンジでチンしている音だ。一定の間隔で連続で聞こえてくる。

「……マジですか?」

一抹の不安を覚え、アスカはキッチンをのぞき込む。

そこで見た事とは……アスカの不安が現実となった物だった。

フェイトとアルフが、レンジで暖めたレトルト食品をテーブルに運んでいたのだ。

「準備できたよ。さあ、座って」

着替えてきたアスカに、フェイトがイスを進める。

「は、はあ……」

アスカは進められるままにイスに座る。そのアスカの前に、レトルトカレーが置かれた。

「どうぞ。遠慮なく食べてね」

「は、はい。いただきます」

色々思うところがあるが、アスカはカレーを口に運んだ。

(レトルト食品が悪いって訳じゃないけど、いつもこんなの食べているのか?)

テーブルの上には、それぞれ暖めたレトルト食品と、水の入ったコップがあるだけだった。

しかも、フェイトは2、3口食べただけで、

「ごちそうさま」

食事を終わらせてしまった。

「え?もういいんですか?」

痩せ気味のフェイトが、大して食事をしない事に心配になるアスカ。

「うん。私は小食だから」

フェイトはそう答えるが、アスカはそれをそのまま信じる事ができない。

いくらなんでも小食すぎる。

アルフも、何か言いたげにフェイトを見つめている。

「……いつも、こんな食事をしているんですか?」

アスカは手早くカレーをかき込みながらフェイトに尋ねた。

「そうだよ。早くて、手間がかからないからね。できるだけ時間をジュエルシード集めに使いたいんだ」

「でも、もっとしっかりとした食事をしないと、いざって時に力がでませんよ?」

カレーを平らげたアスカの言葉に、アルフも乗っかる。

「そうだよ、フェイト。こればっかりはコイツの言う通りさ。あんまり食べないし、休みもしないんだから。身体が参っちゃうよ」

無理をするフェイトを悲しそうな目でアルフは訴える。

「大丈夫だよ、アルフ。私は強いから」

どこか冗談めいて言うフェイトだが、その細身では説得力がない。

「つまり、ジュエルシードの捜索に時間を割きたいから食事は簡単に済ませたい、と言う事ですか?」

「うん」

フェイトがコクンと頷いた。

「じゃあ、オレがそこらへんの事をやりますよ。家事とか」

「え?」

アスカがそんな事を言い出す物だから、フェイトは大いに戸惑った。

「居候させてもらう訳だし、それくらいはやりますよ。食材だって集めてきますから」

「いいよ、そんなに気を使わないで……集める?」

ふと気にかかる言い方に反応するフェイト。

それと同時に、湖
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