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幻想甲虫録
広まった噂
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魔理沙「霊夢、ソウゴ!今日の新聞読んだか!?」

ソウゴ「何だようるせぇな。もうすぐ朝ご飯なのに」

霊夢「ていうかまだその新聞取ってたの?飽きないわねぇ…」

ギルティ「飽きないも何も、これ見てくれよ!」


翌朝、朝食の準備をしていた霊夢とソウゴだったが、ギルティに乗った魔理沙が慌てた様子で飛んできた。
魔理沙の手には幻想郷各地で起こった様々なニュースが載っている新聞『文々。新聞』。一体何だと言わんばかりに霊夢とソウゴは新聞の記事をひと通り読んでみることに。
しばらく無言でいた霊夢とソウゴだったが、やがて目に驚愕の色が現れた。


霊夢「なっ!?」

ソウゴ「……な、何なんだよ……これ…………」



【博麗神社に住むカブトムシ、夢は甲虫の王者にして魔王!?】



霊夢とソウゴは言葉を失った。思い当たる節といえば昨日ソウゴが青太郎を倒し、こいしとウォズによる勝利の儀が行われたことだ。
喧伝すると言っていたウォズだが、あの場にいたのは霊夢、魔理沙の2人とソウゴ、ギルティの2匹。いくら未来から来たウォズでもあっという間に各地にそんな噂を広められるのは不可能な話だ。となればこんなことをするのはあいつしかいない。
ふとソウゴに目を向けた魔理沙とギルティ。どういうわけか歯を食い縛り、体を震わせていた。


ギルティ「お、おいソウゴ…?」

魔理沙「……話しかけない方がいいんじゃね?よく見たらこいつ………怒ってんじゃ?」

ソウゴ「…………レだよ」ボソッ

霊夢「ふぇ?」

ソウゴ「正当ギレだよ!!!いくらウォズでも幻想郷各地に『俺がムシキングになる』って噂広める力持ってると思うか!!?みんな聞いてねぇだろ!!!霊夢も、魔理沙も、こいしも、俺も、橙も、ケイジロウさんも!!!ギルティだってそう思ってただろ!!?」

ギルティ「朝から声デッケェな……ひと目見てすぐわかっちまったよ。てことは………あの噂広めたのは………あの天狗なんじゃねぇのか?白狼と電波使う奴じゃない奴」

ソウゴ「そうかそうか、あの烏天狗か…………」


改めて噂を広めたであろう烏天狗への殺意を飛ばすソウゴであった。


魔理沙「………後でゼリー買ってやるから落ち着いてくれ」

ソウゴ「え、ゼリー!?マジで!?何味!?」


魔理沙のゼリーという一言で一変したソウゴ。目を輝かせながら何味のゼリーを買ってくれるのか問うた。


霊夢「何でソウゴたち甲虫ってゼリーとか果物とかで怒りが鎮まるのかしら」

ギルティ「悪りぃ、その辺は俺も知らん」










同刻、地底にて。


さとり「ん?どうかしましたかウォズさん?」


旧地獄のほぼ中央に建てられた
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