刻まれし始まり 後編
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「そうなんだ。鈴奈庵で読んだ伝記に出てきた『赤い目をした虫たち』のような感じが……」
ギルティ「あ、それ俺も読んだぞ。確か『森の妖精の少年と共に捨てられた甲虫たちやそんな彼らを操って森を支配しようとする悪の妖精との戦い』って………」
ソウゴ「ギルティも読んでたんだ!!」
ウォズ「待て、その悪の妖精というのは『アダー』と呼ばれる老人か?」
ソウゴ「うん。でもアダーはすでに死んでるはずだけど………何で青太郎が?」
ケイジロウ「後で徹底的に調査する必要があるな………ともかく、今は青太郎が気絶しているが、止めてくれたことに感謝する。君、名前は?」
ソウゴ「あ、俺は…」
名乗ろうとした途端、ウォズがそれを遮るように口を開いた。
ウォズ「待ちたまえ」
ソウゴ「ウォズ?」
ウォズ「とりあえずあれを言っておかなくては……」
こいし以外全員『?』
何をしたいのかわからず、ソウゴたちは首をかしげた。
そしてウォズは青太郎に勝った時と同じように威厳のある声でこう叫んだ。
ウォズ「ひれ伏せ!彼こそ『甲虫の王者ムシキング』になる男、ソウゴ!そのパートナーの博麗霊夢、魔王たるソウゴとその家臣であるウォズ!三位一体となって未来を創出する甲虫の王者である!!」
こいし「王者であるぞ〜!」
こいし以外全員『……………』
カマシスギッ!
この場にいる全員がポカーンとしてしまった。
こいし「…あれ?」
ウォズ「あー…ゴホンッ、である!」
ソウゴ「ちょっと!?何なの!?」
ウォズ「何とは?」
霊夢「そもそも何なのそれ!?」
ウォズ「決まっているではないか。気絶であるとはいえ、我が魔王はまず青太郎に勝利したのだ。それを喧伝しなければならない」
ケイジロウ「あー…んと………その………ソウゴ君で……いいんだな。えっと……精神病とか知らないから精神科の病院紹介できないんだ………強く生きろよ?」
気遣うように苦笑しながら気絶した青太郎を背負って言った。
ギルティ(あ、これ警官に痛い子認定されたっぽいな……)
ソウゴ「解せぬ」
ケイジロウ「とりあえず橙、まずは青太郎を永遠亭に連れてこう」
橙「うん、おじさん!」
ケイジロウ「いや、だからおじさんはやめてくれ橙……」
博麗神社を去る橙とケイジロウに別れを告げたソウゴたちであった。
そんな中、とある木の枝にソウゴたちが橙とケイジロウに別れを告げるところを眺める1匹のクワガタがいた。
マゼンタのセアカフタマタ「………あれが甲虫の魔王になると言われるソウゴか。なるほど、確かにあいつの
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