暁 〜小説投稿サイト〜
幻想甲虫録
刻まれし始まり 後編
[3/7]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
てしまったのだ。


青太郎「ヴヴヴヴヴゥゥゥゥ………」ピクピク

ソウゴ「俺も巻き添えにしないでぇぇぇ………」ピクピク

こいし「ああ………ごめんね。霊夢を止めるためにはそうするしかなかったの」

ウォズ「我が魔王、ご無事ですか?」


すぐにソウゴの安否を確認するが、命に別状はない。安心すると同時に青太郎を横目にこう伝える。


ウォズ「だが青太郎も巻き込まれたということは……今がチャンスです、我が魔王。我々甲虫は………そうですね、例えば先ほど我が魔王が出したダゲキ技、ローリングスマッシュ。あれ以外にも強力な必殺技を持っているのはあなたもご存じのはず」

ソウゴ「………俺とギルティみたいなカブトムシはナゲかダゲキ………クワガタならハサミかダゲキ………青太郎のすくみはチョキでハサミだからあいつの方が有利だよな………でも待てよ?さっきこいしのスペルでかなりのダメージ食らってるし、俺が得意なあの技見せれるじゃん!」

ウォズ「その通りです。あなたの一番得意とする必殺技で青太郎を正気に戻せるはず!」

ソウゴ「っしゃあ!やってやるぜ!!」


意気込むソウゴに青太郎はふらつきながらも立ち上がり、殺意を秘めた赤目でソウゴを憎らしげに睨みつける。


青太郎「オノレ……コウナレバセメテ貴様ダケデモ……………!!」


おぼつかない足取りでソウゴに近づくも、先ほどのダメージのせいで思うように前に進めない。
そんな青太郎にソウゴは襲いかかり、前からガッチリとつかんだ。


ギルティ「青太郎の足が浮いた!てことはあの技…!」

魔理沙「出やがった!ソウゴが得意なあの風を巻き起こす回転技!」

ソウゴ「風よ、唸れ!『トルネードスロー』!!」


そう叫ぶと、魔理沙の言う通り青太郎をつかんだまま竜巻のごとく大回転。
目を回したのを確認すると、そのまま遠くへ放り投げたのだった。


ソウゴ「どっせーい!!」

青太郎「ヌ゛ア゛ァァァァァァ!!」



ズシイイイイイイイイン



放り投げられた青太郎はなす術もなく地面に落下。そのままピクリとも動かなくなった。同時に目の赤い光が消える。


ソウゴ「勝った……これで青太郎は正気に戻ったはず」

ウォズ「こいし、我が魔王の『勝利の儀』の準備はいいか?」

こいし「オッケー!」

ギルティ「ん?勝利の儀?さっきウォズが言ってたのって、まさか…」


先ほどのウォズの言葉『儀』を思い出し、全てを悟ったように察した。


こいし「静まれ〜!そして崇めよ〜!魔王ソウゴの勝利を祝うがいい〜!」


ソウゴの横に立ったこいしは彼の前足を手に取り、天へと掲げる。
同時にウォズも威厳のある声で
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ