第133話
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同日、17:00――――――
オルディス奪還後、紅き翼の面々はヴァイスラント新生軍と灰獅子隊が戦後処理をし、エステル達はリィン達と情報交換をしている中プリシラ皇妃とレーグニッツ知事はオルディスに残る事を伝えられた。
〜カイエン公爵家城館・饗応の間〜
「母上……本当にいいんですか?」
「このまま残られるなんて……」
プリシラ皇妃がオルディスに残る意思を知ったセドリックとトワは複雑そうな表情でプリシラ皇妃に確認した。
「……ええ、申し訳ありません。せっかくここまで来ていただいたのに。ですがオリヴァルト殿下、セドリックに続いて私まで皆さんと共に行動をすれば皆さんの活動の妨げにもなりかねないでしょう。」
「……それは………」
「……今回の件で帝国政府は皇族の方々を全員自分達の手から離れる事になったから、”皇妃誘拐”の罪などで私達を手配する可能性もありそうだね。」
「そうなりゃ各地を回るどころかじゃなくなるのは確かか。」
「ああ、その点、ミルディーヌ君達の元ならば例え宰相殿達が継母上の奪還を狙ったとしても、ミルディーヌ君達――――――ヴァイスラント新生軍が継母上の奪還を阻止してくれるだろうし、既に帝国政府と袂を分けて連合と共に帝国政府と戦っているヴァイスラント新生軍の下でならば継母上もご自身がオルディスに滞在している事で起こるかもしれない戦いに対する罪悪感等も少しはマシになるでしょう。」
「そうだな……”軍”の協力を得る事ができていない今の俺達に帝国軍に狙われた場合、対抗する事は非常に厳しいだろうな。」
プリシラ皇妃の説明を聞いたラウラは複雑そうな表情で答えを濁し、アンゼリカとクロウは静かな表情で推測し、オリヴァルト皇子の意見にミュラーは頷いた。
「フフ、ミルディーヌさん達にお世話になる事も正直心苦しいのですが……リィンさん達の下で戦い続けているアルフィンもそうですが、遠い地で戦い続けている陛下の事も気がかりですから。」
「あ………」
「……クロスベルで手術が迫っているんでしたね……」
「それにヴァイスラント新生軍の保護があれば、シュバルツァー――――――”灰獅子隊”の下にいる皇女さんとの接触もやりやすいだろうな……」
「ええ……それとクロスベルにいる皇帝陛下へのお見舞いも希望すれば、連合と同盟関係であるヴァイスラント新生軍もその希望を叶える事も容易でしょうね。」
「………………………………」
苦笑した後辛そうな表情を浮かべたプリシラ皇妃の話を聞いたマキアスは呆けた声を出し、アネラスは心配そうな表情で呟き、アガットとシェラザードは複雑そうな表情で推測し、アッシュはプリシラ皇妃から目をそらして気まずそうな表
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