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レーヴァティン
第二百十二話 急襲その一

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               第二百十二話  急襲
 久志は集結させた帝国軍四十万、騎士団軍だった者達まで入れたその大軍を出陣させ西へと向かわせた。
 そのうえで芳直には水軍を率いて騎士団領の北岸からだった。
 アイセル湖に入らせた、そうして。
 陸軍はアペルドーヘンの東に布陣させる為にさらに進軍させた、そして芳直から貝殻でアイセル湖を掌握したと聞くと。
 彼にだ、こう告げた。
「じゃあ後は小さい船をな」
「多く使ってだな」
「ああ、ズボーレから南下してな」
 そのうえでというのだ。
「戦場に向かってくれ」
「わかった」
 芳直も答えた。
「そうさせてもらう」
「手筈通りにな」
「是非な」
「ズボーレはもうこっちに降ったからな」
 今言ったこの街はというのだ。
「そこを拠点としてな」
「戦場に向かえばいいな」
「それで水路にな」
 戦場になる場所を多く流れるそこにというのだ。
「いいな」
「ああ、小舟を多く入れる」
「そうしてくれ、そして俺達は俺達でな」
「仕掛けるな」
「空からな」
 まさにそこからというのだ。
「そうするな」
「予定通りだな」
「ああ、そしてな」
 そのうえでというのだ。
「敵の空船をここで潰す」
「敵の航空戦力を奪うな」
「それもな、空船がまだ陸にいるな」
「そこを狙うな」
「空船は空を飛ぶから強いんだ」
 その戦力を発揮するというのだ。
「だからな」
「陸にいる時に攻めるとな」
「もうそれは只の動かない船だ」 
 それに過ぎないというのだ。
「的さ」
「まさにな」
「的であるうちに潰すな」
「そうしていくな」
「ああ、じゃあそれで頼むな」
「そうしていく」
 芳直もこう答えた、そうしてだった。
 久志は陸軍をさらに西に進ませた、そのうえでだった。
 敵軍も迫っていると聞いてここで言った。
「よし、今夜だ」
「仕掛けますか」
「空船での急襲を」
「そうしますか」
「ああ、そしてな」 
 周りの将兵達に述べた。
「敵の空船を潰すな」
「あるだけの空船を」
「敵のそれをそうして」
「空の戦力をなくしますね」
「ここで空の戦力を奪うとな」 
 敵即ち連合軍のそれをというのだ。
「敵は余計に弱くなってな」
「主導権もこちらのものになります」 
 夕子も言ってきた。
「まさに」
「ああ、その為にな」
「今夜ですね」
「やるぜ」
 夕子にも強い声で告げた。
「まずはな」
「敵の空船を全て叩く」
「ああ、そうするな」
「それでは」
「ここは任せるな」
 夕子に笑って告げた。
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