第十一幕その四
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「そうさせてもらいます」
「それじゃあね」
「はい、今度はバウムクーヘンですか」
「そうなの」
「あのお菓子も美味しいですよね」
「僕も大好きだよ」
トトも言ってきました。
「あのお菓子は」
「君もなんだ」
「うん、ドロシーと一緒によく食べてるの」
「そうなんだね」
「エメラルドの都でもね」
「都にバウムクーヘンが美味しいお店があるの」
ドロシーは笑顔でお話しました。
「だからね」
「そこで、ですね」
「よく食べてるの」
「そうですか」
「甘い紅茶と一緒にね」
「緑の紅茶ですね」
「そうよ、エメラルドの都のね」
この国では色は緑なので紅茶でも緑なのです、ですから紅茶ではなくグリーンティーと言う人もいます。
「そちらにね」
「行ってですね」
「そしてね」
そのうえでというのです。
「トトと一緒に食べているの」
「そうですか」
「紅茶じゃなくてコーヒーの時もあるけれど」
「そこはその時の好みですか」
「ええ、ただバウムクーヘンはね」
このお菓子自体はというのです。
「そうなの」
「そうですか」
「それじゃあ今からね」
「バウムクーヘンをですね」
「獲りましょう」
笑顔でお話してでした。
皆で今度はバウムクーヘンの収穫をしました、バウムクーヘンの収穫もかなりの量でした。それが終わるとでした。
カルロス達五人は今度はオズマとアン王女がいる柘榴の収穫にあたりました、ここまでは臆病ライオンに案内してもらいましたが。
臆病ライオンは柘榴を見ながらこんなことを言いました。
「オズマ達は柘榴も好きだけれど」
「それがどうしたの?」
「いや、柘榴って食べにくいよね」
こうオズマに言いました。
「割って一粒一粒食べるから」
「かぶりついてもいいのよ」
オズマは臆病ライオンににこりと笑って答えました。
「そうしてもいいのよ」
「そうなんだ」
「ええ、私は確かに一粒ずつ食べているけれど」
それでもというのです。
「それでもね」
「そうして食べてもいいんだ」
「そうなの」
「別に食べ方は決まっていないわよね」
アン王女も言いました。
「柘榴は」
「ええ、というかどの食べものもね」
「どういった食べ方でないと駄目とか」
「特にないわ」
「そうよね」
「オズの国の法律でもないわ」
それでも決まっていないというのです。
「これといってね」
「だから柘榴も」
「一粒一粒食べなくても」
その実を取ってです。
「別にいいのよ」
「そういうことね」
「ええ、そうよ」
「いや、柘榴はあまり食べたことないですけれど」
カルロスが言ってきました。
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