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DOREAM BASEBALL 〜夢見る乙女の物語〜 
センス
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にやりづらいんだよね……)

高校野球ではたまにいるが、片手でノックを打ち、もう片方の手で相手からボールを受ける。しかし、それは現実的ではない。女子がやるとどうしてもバットが重くて強い打球が打てなくなる。それだと練習にならなくなってしまう。

(でもこれ以上やらせると集中力切れちゃうだろうし……仕方ない、代わる代わるキャッチャー代わってもらうか)

何回かずつノックをしては誰かにキャッチャーを代わってもらいながら全員に打球を受けてもらう。未経験の子も多いから、今回は経験者に絞ってキャッチャーをやってもらおうかな?

「はい!!じゃあ集まって!!」
「「「「「は〜い!!」」」」」

間の抜けた返事にタメ息が出る。みんな優愛のせいで少し気持ちが入ってないように思うんだよね……あとで凝らしめておこっと。

「今からノックをします。今から捕り方の説明するね」
「「「「「お願いします!!」」」」」

今日はゴロだけの練習にするから、それに合った基本的な動きを教える。今回の子達の中で硬球の経験者は二人だけ。他の経験者たちはみんな軟式だから、勝手が違うからか少し戸惑っているみたい。

「私がノックを打つから誰かキャッチャーしてもらいたいんだけど……」
「はい!!」

硬球経験者の二人のどちらかに最初はやってもらおうとそちらを見ると、全く別のところから元気な返事がする。そちらに顔を向けると、そこには目を輝かせて手を挙げている水髪のツインテールの少女がいる。

「う〜んと……」

本当は安全性を期すために経験者の子にやってほしいんだけど、よほどキャッチャーという単語に拘っているのか、やりたくて仕方ないといった表情の莉愛。

「……よし、じゃあお願いね」
「やったぁ!!」

本来なら説得しなきゃ行けないところなんだろうけど、さっきのキャッチボールの感じだとそこそこできそうだったし、ダメそうなら後で代わってもらおうと思い特別に許可する。それが心底嬉しかったのか、彼女は万歳で喜んでいた。

「じゃあ始めるよ。みんなはこの線からスタートね」

スタートの位置を決めてそこに線を引く。今回はボールに慣れることが目的だから遠すぎても近すぎてもダメ。ある程度の距離感を持って離れ、バットを構える。

「じゃあ一人ずつ、行くよ」
「お願いします!!」

やはりと言うべきか、経験者が前に来て初心者の子達は後ろになる形。様子見も含めて、ゆっくりノックをして行く。

パシッ ピュッ

瑞姫はさすがに守備も手慣れている。中学時代に男子に混じった中でもレギュラーだっただけに、他の子達よりも抜きん出たものを持っている。

「次!!」
「はい!!」

次の紗枝(サエ)も硬球経験者。試合にもそこそこ出てたみたい
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