幕間1:校長の依頼
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これは紺子がEVOLUTION SPACEで一海への決意を抱いたその日の夜のことである。
紺子「ビンタしたのはさすがにやりすぎちゃったな。ごめんなカズミン、痛くなかったか?」
2人はすでに夕食を食べ終え、入浴も終え、パジャマ姿だった。紺子は相変わらずズボンを履かず、パンツ丸出しだ。
紺子は牛乳を飲みながら一海に問う。
一海「大丈夫だよ……もし出雲姐ちゃんと会ってない状態で貴利矢さんにあのお願いしてたら……」
紺子「言ったろ、絶対に死なせないって。お前を支えられるのは私しかいないんだ。それに………お前の中の玉藻前にも怒鳴りつけてやりてぇ」
一海「うん…僕と同じ妖狐だもんね。でもあの頼みを聞いた貴利矢さんもどう動くか問題だけど………」
紺子「バカ」
一海「?」
紺子「それでもお前を守ってやる。だから私の知らないトコでくたばるんじゃねぇぞ?その時はあれの10倍でひっぱたくから」
一海「………うん」
うなずいた直後、EVOLUTION SPACEで貴利矢が自分の相棒を話したことを目を閉じて思い出した。
数時間前、EVOLUTION SPACEにて………。
遠呂智『貴利矢、カズミンの両親を殺した陰陽師ってのは誰なんだ?』
貴利矢『そうだな………はっきり覚えてるけど、どこに隠れてるとか話はまだ聞いてねぇ。けど絶対俺を襲おうと機会を待ってるに違いねぇ』
龍華『それで名前は?』
貴利矢『神楽坂闇音。頭のネジ何本外れてんだって突っ込みたくなるほどイカれてる陰陽師でな、元いた陰陽師学校の問題児』
一海『神楽坂闇音?』
龍華『そんな奴をお前が面倒見てたっていうのか!?』
貴利矢『ああ。ちなみに言うが、そいつは人外だけじゃねぇ…………同じ人間も襲ってる。野放しにもできねぇし、どの道俺は裏切り者だ………………これで許してくれとは言わねぇが、カズミンの代わりに両親の敵を取ってきてやるよ』
紺子『でもあんたがしくじって殺されたらどうすんだよ!?』
貴利矢『………俺は負けねぇ。あのじいさんほどじゃねぇけど、こう見えて上位に食い込むほどの実力持ってるんだ』
一海『……だったらこの約束だけは絶対に守って。生きてEVOLUTION SPACEに戻ってくるって』
貴利矢『わかったよ。約束するぜ、カズミン』
ところがその記憶は突然のチャイムによって打ち消された。
こんな時間に客?ドアホンを見ると、そこにはどういうわけか校長のアルケーの姿があった。
紺子「何でこんな時間に……私たち何か変なことしたか?」
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